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高齢者のお風呂の椅子の高さ|立ち座りしやすいシャワーチェアの合わせ方!

お風呂・トイレ
※イメージとして作成した画像です

高齢者がお風呂で使う椅子を選ぶとき、特に迷いやすいのが座面の高さです。

一般的な低い風呂椅子はコンパクトで使いやすい一方、高齢者にとっては腰を深く下ろす必要があり、立ち上がるときに膝や脚へ大きな力が必要になることがあります。

反対に、立ちやすそうだからと座面を高くしすぎると、座ったときに足裏が床へ十分に着かず姿勢が不安定になったり、身体を洗いにくくなったりするため、高ければ高いほど安全というわけではありません。

高齢者向けの入浴用いすでは座面高さを調節できるシャワーチェアが多く、本人の膝下の長さや立ち上がる力、座った姿勢の安定性、浴槽の高さ、浴室の広さなどを確認しながら合わせることが大切です。

特に、今まで使っていた低い風呂椅子から立つときに壁や浴槽へ強くつかまるようになった、家族が身体を引き上げなければ立てなくなった、座るときに勢いよく腰を落とすようになったという場合には、現在の椅子の高さや形状が身体状態に合っているか見直すタイミングといえます。

高齢者のお風呂の椅子の高さ

高齢者のお風呂の椅子は、立ち上がりやすさを考えると一般的な低い風呂椅子より座面が高い入浴用いすが候補になります。

介護保険の特定福祉用具における入浴用いすは、座面の高さが概ね35cm以上のもの、またはリクライニング機能を備えるものとされており、福祉用具としてのシャワーチェアには高さを段階的に調節できる製品も多くあります。

ただし、35cm以上なら誰にでも適しているという意味ではなく、実際には本人が座ったときの足の位置や膝の曲がり方、立ち上がり能力などを確認して調整する必要があります。

基本は膝下の長さを目安にする

高齢者がお風呂で使用する椅子の高さを決めるときは、本人が座った状態で足裏を床へ安定して着けられる高さを基本に考え、膝下の長さを一つの目安にすると調整しやすくなります。

座面が低すぎると膝や股関節が深く曲がり、立ち上がるときに身体を大きく持ち上げる必要がある一方、高すぎると足裏が床から浮いたり、つま先だけで身体を支えたりする状態になり、濡れた浴室では姿勢を安定させにくくなります。

  • 足裏が床へ着く
  • 膝が極端に曲がらない
  • 腰を深く落としすぎない
  • 座った姿勢が安定する
  • 無理なく立ち上がれる

高さ調節式のシャワーチェアであれば最初から一つの高さに決めつけず、本人に実際に座ってもらい、足裏の接地と立ち座りのしやすさを確認しながら調節することが大切です。

膝や股関節に痛みがある人、片麻痺がある人、立ち上がりに介助が必要な人などでは一般的な目安だけでは判断しにくいため、必要に応じて理学療法士や作業療法士、福祉用具専門相談員などへ相談しましょう。

35cm以上が一つの基準になる

高齢者向けの入浴用いすを探していると座面高35cm前後から40cm台まで調節できる製品が多く見つかりますが、これは一般的な低い風呂椅子とは異なり、立ち座りを行いやすくすることを考えて作られているためです。

介護保険における入浴補助用具のうち入浴用いすについても、座面の高さが概ね35cm以上のもの、またはリクライニング機能を持つものが対象として示されているため、福祉用具として選ぶ場合の一つの基準になります。

座面の状態特徴確認したいこと
低め膝が深く曲がりやすい自力で立てるか
35cm前後入浴用いすの高さの目安足裏が着くか
40cm前後立ち上がりやすくなる場合がある本人の身長に合うか
高め膝を深く曲げずに済む足が浮かないか

ここで注意したいのは、35cmという数字を全員に共通する正解として扱わないことで、小柄な人と大柄な人では適切な座面高が異なり、脚の長さや関節の動きによっても使いやすさは変わります。

数字は製品を絞り込むための参考として利用し、最終的には本人が座った状態と立ち上がる動作を確認して高さを決めることが重要です。

低すぎる椅子は立ち上がりにくい

昔から家庭で使われている低い風呂椅子は、若い人にとっては問題なくても、脚力が低下した高齢者には立ち上がりの負担が大きくなることがあります。

座面が低いほど腰の位置が下がり、膝や股関節を大きく曲げた状態から身体を持ち上げなければならないため、立つときに浴槽の縁や水栓、壁などへつかまるようになることがあります。

  • 立つまでに何度も反動をつける
  • 浴槽の縁を強く引っ張る
  • 壁へ手をついて立つ
  • 家族に引き上げてもらう
  • 座るときに勢いよく腰を落とす

こうした様子が見られる場合には、「年齢のせいだから仕方がない」と考えるのではなく、現在の風呂椅子が低すぎないかを確認し、高さ調節のできるシャワーチェアへの変更を検討する価値があります。

ただし、椅子を高くしても自力で立てない場合には高さだけの問題ではない可能性があるため、手すりの位置や身体機能、介助方法なども含めて見直す必要があります。

高すぎる椅子にも注意する

低い椅子から立つことが難しいからといって、座面を可能な限り高く設定すればよいわけではなく、高すぎる椅子にも注意が必要です。

座ったときにかかとが床から浮いたり、足裏の一部しか接地しなかったりすると身体を安定させる支持面が減り、身体を洗うために手を動かしたときに姿勢を崩しやすくなる場合があります。

状態考えられる問題見直すポイント
足裏が浮く姿勢が不安定座面を下げる
つま先だけ着く踏ん張りにくい足裏の接地を確認
身体が前へずれる転落につながる座面と姿勢を確認
洗面器へ届かない前かがみになる浴室環境も調整

座面を高くすると床に置いた洗面器やシャンプーなどへ手が届きにくくなることもあり、物を取るたびに大きく前かがみになれば別の危険につながります。

高さを調節するときには立ち上がりだけを試すのではなく、座ったまま身体を洗う、シャワーを取る、洗面器を使うといった実際の入浴動作まで想定して確認しましょう。

膝や股関節への負担を確認する

膝や股関節を深く曲げると痛みが出る高齢者では、一般的な低い風呂椅子を使用すること自体が負担となり、入浴がおっくうになる場合があります。

高さのあるシャワーチェアを利用すると、低い位置まで腰を下ろす必要がなくなるため、本人の身体状態によっては立ち座りを行いやすくできます。

  • 座る途中で膝が痛む
  • 立つときに膝へ手をつく
  • 股関節を深く曲げにくい
  • 低い場所から立てない
  • 入浴後に痛みが強くなる

一方で、痛みの原因や動かしてよい範囲によって適した姿勢は異なるため、強い痛みがある人や手術後などで動作に制限がある人は、自己判断だけで高さを変更しないほうがよい場合があります。

医師や理学療法士などから動作上の注意を受けている場合にはその内容を優先し、入浴時の立ち座りについても相談したうえで椅子を調整しましょう。

立ち上がりやすさを実際に試す

シャワーチェアの高さが本人に合っているかを判断するには、座った見た目だけではなく、実際に座る動作と立ち上がる動作を確認することが欠かせません。

本人が座るときに最後のところで身体が急に落ちる、立つときに何度も反動をつける、家族の腕を強く引っ張るといった場合には、椅子の高さや手すりの位置などが合っていない可能性があります。

  • ゆっくり座れるか
  • 足裏が床に着くか
  • 座位を安定して保てるか
  • 一度の動作で立てるか
  • 危険な場所につかまっていないか

浴室は床が濡れているため、乾いた居室で椅子に座ったときとは条件が異なり、立ち上がった直後に足が滑らないことまで確認する必要があります。

家族が身体を引き上げなければ立てない状態になっている場合には、高さ調整だけで解決しようとせず、手すりや介助方法、福祉用具を含めて専門職へ相談しましょう。

浴槽の高さも確認する

シャワーチェアを身体を洗うためだけに使用する場合と、座った状態で浴槽をまたぐ動作にも利用する場合では、考えるべき高さが異なります。

浴槽への出入りを座位で行う方法では、シャワーチェアや入浴台と浴槽の縁との高さ関係が重要になり、本人が大きく身体を上下させなくても移動できる環境を整える必要があります。

使用目的高さで見る場所注意点
身体を洗う本人の膝下足裏の接地
立ち上がる膝の曲がり高すぎにも注意
浴槽へ移る浴槽縁との高さ段差を確認
介助を受ける介助動作との関係介助スペースも確認

浴槽の縁へ直接腰掛けて移動しようとすると滑ったり姿勢を崩したりする危険があるため、座ったまま浴槽へ移る必要がある人には、その動作に適した入浴台やバスボードなどを検討する場合があります。

浴槽への出入りがすでに難しくなっている場合にはシャワーチェアの高さだけを変更するのではなく、浴室全体の入浴方法を福祉用具専門相談員や理学療法士、作業療法士などへ相談するとよいでしょう。

本人の身長だけで決めない

身長が高い人には高い椅子、小柄な人には低い椅子という考え方は一つの目安にはなりますが、身長だけで適切な座面高を決めることはできません。

同じ身長でも脚の長さは異なり、膝や股関節の動き、筋力、麻痺の有無、座位を保つ能力などによって安全に使用できる高さが変わります。

  • 膝下の長さ
  • 足裏の接地
  • 立ち上がる力
  • 座位保持能力
  • 関節の動き
  • 浴室の環境

特に片側へ身体が傾きやすい人や座っていても姿勢が崩れる人では、高さだけでなく背もたれや肘掛けの必要性も重要になります。

製品の対象身長だけを見て購入するのではなく、本人の入浴動作を基準に選び、高さを調節できる製品なら実際に使用する姿勢に合わせて設定しましょう。

高齢者向けシャワーチェアの選び方

高齢者がお風呂で使う椅子は、座面の高さだけでなく、背もたれ、肘掛け、座面の広さ、脚部の安定性なども確認する必要があります。

テクノエイド協会の福祉用具に関する情報でも、立ち上がり能力が低い場合には立ち座りしやすい高めの座面を選びながら、椅子全体の安定性にも配慮する考え方が示されています。

本人がどこで困っているかを整理してから必要な機能を選ぶと、過剰な機能を付けずに使いやすいシャワーチェアを見つけやすくなります。

高さ調節式を選ぶ

適切な高さがわからない場合には、脚部の長さを変更して座面高を複数段階に調節できるシャワーチェアが使いやすい選択肢になります。

身体状態が変化した場合にも調節し直せるため、固定された高さの風呂椅子より本人に合わせやすいことが特徴です。

  • 調節できる高さの範囲
  • 一段階ごとの高さ
  • 調節方法
  • 脚が確実に固定される構造
  • 四脚を同じ高さにできるか

高さ調節後はすべての脚が確実に固定されていることを確認し、調節ピンなどが正しくロックされていない状態では使用しないようにします。

本人が毎回高さを変える必要は基本的になく、一度身体状態に合う位置を確認したら、家族や介助者もその設定を把握して不用意に変更しないようにすると安心です。

背もたれの必要性を確認する

座った姿勢を安定して保てる高齢者であれば背もたれのないタイプを使用できる場合がありますが、身体が後ろへ傾きやすい人や長時間座ることが負担になる人では背もたれ付きが候補になります。

入浴中は髪を洗う、足を洗う、身体の向きを変えるなどさまざまな動作をするため、普段の椅子では問題なく座れていても浴室では姿勢が不安定になることがあります。

タイプ向いている状態確認点
背もたれなし座位が安定している身体を保てるか
背もたれあり後方への支えが必要浴室に収まるか
高い背もたれ姿勢保持力が低い身体状態への適合

高齢者では足を持ち上げて洗う際などに身体が後ろへ傾くこともあるため、介助を受けながら入浴している人では介助方法との相性も確認しましょう。

座位が大きく崩れる人の場合には背もたれ付きの椅子を選ぶだけでは十分でないこともあるため、専門職に安全な入浴方法を確認してもらうことが重要です。

肘掛けの有無を確認する

立ち上がる際に手で身体を押す力を使える高齢者では、肘掛け付きのシャワーチェアが立ち座りの補助になる場合があります。

一方で、横から身体を移す必要がある人では固定された肘掛けが動作の邪魔になる場合があり、跳ね上げ式などが適しているケースもあります。

  • 手で押して立てるか
  • 座位の支えが必要か
  • 横から移乗するか
  • 介助者が身体を支えるか
  • 浴室の幅に収まるか

肘掛けを付けると椅子全体の横幅が大きくなるため、狭い浴室では設置できても介助者が横を通れなくなることがあります。

立ち上がりの補助だけで判断せず、浴室への出入りや身体を洗うときの動作まで確認して選びましょう。

お風呂の椅子が低すぎるときのサインを知る

高齢者本人は長年同じ風呂椅子を使っていると、立ち上がりに苦労していても「まだ使えるから大丈夫」と感じていることがあります。

家族から見ると以前より立つまでの時間が長くなったり、浴槽の縁へつかまる力が強くなったりしていることがあるため、日常の小さな変化を見逃さないことが重要です。

低い椅子が負担になっているサインを知り、転倒してから変更するのではなく、動作が不安定になった段階で見直しましょう。

立つときに反動を使う

椅子から立つ前に上半身を前後へ何度も動かして勢いをつけている場合には、現在の座面高から身体を持ち上げることが難しくなっている可能性があります。

ある程度身体を前へ移動させることは立ち上がりに必要ですが、大きな反動がなければ立てない状態では、濡れた浴室でバランスを崩すことにも注意が必要です。

  • 何度も身体を揺らす
  • 勢いよく立ち上がる
  • 立った直後によろける
  • 壁へ手をつく
  • 家族につかまる

高さ調節できるシャワーチェアで座面を適切に上げることで立ち上がりやすくなる場合がありますが、急に高く設定せず足裏が床へ着く範囲で調整します。

座面を上げても反動が必要な場合や、立った直後に強くふらつく場合には、身体機能や手すりなど別の要因も確認しましょう。

危険な場所につかまっている

風呂椅子から立つ際に水栓、シャワーのホース、タオル掛けなどへつかまっている場合には、安定した支えが不足している可能性があります。

浴槽の縁も形状や位置によっては身体を支えにくいため、本人がどこへ手を伸ばしているかを観察すると必要な対策を考える手掛かりになります。

つかまる場所注意点対策の方向性
水栓手すりではない椅子や手すりを見直す
タオル掛け荷重を想定していない専用の支えを検討
家族の腕双方が不安定になる介助方法を確認
浴槽の縁姿勢によって不安定配置を確認

本人へ「そこにつかまらないで」と注意するだけでは、立つための支えがなくなってしまうため根本的な解決にはなりません。

なぜそこへ手を伸ばす必要があるのかを考え、椅子の高さ、肘掛け、浴室用手すりなどを組み合わせて安全に力を出せる環境を整えましょう。

座るときに身体が落ちる

椅子へ座る最後のところで身体をゆっくり支えられず、ドスンと腰を落とすようになっている場合も、座面が低すぎたり脚の力が低下したりしている可能性があります。

低い座面まで身体を下ろすには立つときとは異なる形で脚の力が必要になり、途中から力を保てなくなると勢いよく座ってしまいます。

  • 座る途中で力が抜ける
  • 座面を確認せず腰を落とす
  • 毎回家族が身体を支える
  • 膝へ強く手をつく
  • 座った後に姿勢が崩れる

適切な高さへ変更すると座る距離を短くできる場合がありますが、座面が高すぎれば今度は腰掛ける際に位置を確認しにくくなることがあります。

座る動作と立つ動作の両方を確認し、本人が無理なくコントロールできる高さを探すことが重要です。

シャワーチェアを安全に使うポイント

本人に合う高さのシャワーチェアを選んでも、浴室で正しく設置されていなければ転倒につながる可能性があります。

浴室の床には水を排水するための傾斜が付いていることがあり、椅子の脚が安定して接地しているかを確認することが重要です。

高さ調節後の脚の固定、ゴム脚の状態、浴槽や手すりとの位置関係まで確認し、毎日の入浴で安全に使用できる環境を作りましょう。

四脚の高さをそろえる

脚部で高さを調節するタイプのシャワーチェアでは、基本的に指定された方法に従って脚を正しく調節し、椅子がぐらつかない状態で使用することが重要です。

調節ピンが中途半端な位置になっていたり、一部の脚だけ高さが異なったりすると、座ったときに椅子が傾く原因になります。

  • 調節位置を確認する
  • 固定ピンを確認する
  • 座る前にぐらつきを確認する
  • 脚ゴムの摩耗を見る
  • 取扱説明書に従う

浴室床の傾斜へ自己流で対応するため一脚だけ極端に長くすると、製品本来の安定性を損なう可能性があるため、メーカーの使用方法に従う必要があります。

設置したときにどうしてもぐらつく場合には椅子だけの問題ではなく床面との相性も考え、福祉用具の専門職などへ相談しましょう。

浴室の広さを測る

高齢者向けのシャワーチェアは一般的な風呂椅子より座面や脚部が大きい製品が多いため、購入前には浴室へ置けるかを確認する必要があります。

特に肘掛けや背もたれ付きのタイプは全体寸法が大きくなり、浴室ドアが開かない、浴槽との間を歩けない、介助者が入れないといった問題が起こる場合があります。

測る場所確認する理由注意点
洗い場椅子を設置する脚部寸法を見る
浴室ドア出入りする開閉を妨げないか
浴槽との間移動する通路を確保
水栓周辺洗身する手が届くか
介助スペース家族が動く周囲に余裕があるか

製品を比較するときは座面の幅だけでなく脚を含めた最大外寸を確認し、実際に使用する向きで置けるかを考えましょう。

狭い浴室では折りたたみ式などが候補になりますが、使用するたびに正しく開いて固定できることも安全上の重要な条件です。

滑りやぐらつきを確認する

シャワーチェアの脚には浴室床で滑りにくくするためのゴムなどが付いていますが、長く使用すると摩耗や劣化が起こる場合があります。

入浴前に椅子を軽く動かして異常なぐらつきがないか確認し、脚ゴムが外れている、ひび割れているなどの異常があればそのまま使用しないようにします。

  • 脚ゴムが外れていない
  • 大きく摩耗していない
  • 椅子が傾いていない
  • 固定部が緩んでいない
  • 床との接地が安定している

浴室は石けんやシャンプーが床へ残ることで滑りやすくなるため、椅子だけでなく床の状態も確認することが必要です。

毎日使用していると少しずつ進む劣化には気づきにくいため、定期的に脚部や固定部を点検し、必要な部品交換については製品の説明書やメーカーの案内を確認しましょう。

介護保険で入浴用いすを購入できる場合がある

高齢者向けのシャワーチェアは、一定の条件を満たす場合に介護保険の特定福祉用具購入費の対象となる可能性があります。

介護保険では、入浴の際に座位を保ったり浴槽への出入りを補助したりする入浴補助用具が特定福祉用具として扱われ、入浴用いすもその一つです。

制度を利用する場合には対象となる製品や購入方法に条件があるため、インターネットなどで先に購入するのではなく、ケアマネジャーや福祉用具販売事業者へ確認してから選びましょう。

入浴用いすは購入対象になり得る

介護保険の特定福祉用具には入浴補助用具が含まれており、入浴用いすについては座面の高さが概ね35cm以上のもの、またはリクライニング機能を有するものが対象として示されています。

要支援や要介護の認定を受けている人が対象となる製品を利用する場合には、一定の要件のもとで購入費の支給を受けられる可能性があります。

  • 要支援・要介護認定の有無
  • 対象となる福祉用具か
  • 指定を受けた事業者か
  • 利用できる購入費の枠
  • 自治体で必要な手続き

一般家庭向けとして販売されている風呂椅子なら何でも介護保険の対象になるわけではないため、価格だけを見て購入しないことが重要です。

介護保険を利用したい場合には担当のケアマネジャーがいれば相談し、本人に必要な機能と制度上の対象条件を一緒に確認しましょう。

購入前に身体との適合を確認する

介護保険を利用できるからという理由だけで製品を選ぶのではなく、本人の身体状態に合っていることが最も重要です。

シャワーチェアは高さだけでなく、背もたれ、肘掛け、座面の形状、折りたたみ機能などに違いがあり、本人の立ち上がり能力や座位保持能力によって必要な仕様が変わります。

身体状態検討する機能確認ポイント
立ちにくい高さ調節適切な座面高
座位が不安定背もたれ姿勢を保てるか
手で押して立つ肘掛け握りやすさ
横から移る可動式肘掛け移乗を妨げないか
浴室が狭いコンパクト・折りたたみ全体寸法

特に一度購入すると長く使用することが多いため、可能であれば福祉用具専門相談員などに浴室環境と本人の状態を確認してもらってから選ぶと安心です。

身体状態が変化している場合には、以前使いやすかった椅子が現在も適しているとは限らないため、すでにシャワーチェアを持っている人も定期的に高さや機能を見直しましょう。

ケアマネジャーなどへ相談する

高齢者がお風呂で立てない、浴槽をまたげない、座っていても身体が傾くといった状態がある場合には、椅子だけを自己判断で変更するより専門職へ相談したほうが安全な方法を見つけやすくなります。

入浴は裸になり、濡れた床で立ち座りや方向転換を行うため、普段の居室での動作より転倒した際の危険が大きくなることがあります。

  • ケアマネジャー
  • 福祉用具専門相談員
  • 理学療法士
  • 作業療法士
  • 地域包括支援センター

専門職へ相談するときは「お風呂が大変」とだけ伝えるのではなく、椅子から立てない、浴槽をまたぐときにふらつく、身体を洗うと姿勢が崩れるなど具体的な困りごとを伝えると対策を考えやすくなります。

椅子の高さだけでなく浴室用手すりや入浴台などを組み合わせたほうがよい場合もあるため、入浴動作全体を見てもらうことがポイントです。

本人が立ち座りしやすい高さに合わせよう

高齢者のお風呂の椅子の高さは、何cmなら全員に安全という一つの正解があるわけではなく、本人の膝下の長さ、足裏の接地、膝や股関節の動き、立ち上がる力などに合わせることが基本です。

福祉用具としての入浴用いすでは座面高が概ね35cm以上という基準が一つの参考になりますが、実際に使用するときには足裏が床へ安定して着き、座った姿勢を保てて、無理なく立ち上がれる高さになっているかを確認しましょう。

今使っている低い風呂椅子から立つために何度も反動をつける、壁や水栓へ強くつかまる、家族が引き上げなければ立てない、座るときに身体が勢いよく落ちるといった変化が見られたら、シャワーチェアへの変更を検討するタイミングです。

一方で、立ちやすさだけを考えて座面を高くしすぎると足が床から浮いて姿勢が不安定になる可能性があるため、高さ調節式の製品を利用して本人の動作を確認しながら合わせると使いやすくなります。

座位が不安定な場合には背もたれ、手で身体を押して立つ場合には肘掛けなども候補となり、浴槽への出入りが難しい場合には入浴台や手すりなど別の福祉用具が必要になることもあります。

介護保険の対象となる人では入浴用いすが特定福祉用具購入費の対象になる可能性もあるため、購入を急がず、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員などへ相談して本人の身体状態と浴室環境に合った高さと製品を選びましょう。

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