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高齢者が電話の音が聞こえない時の対策|音量だけでなく電話機や耳の状態を見直そう!

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※イメージとして作成した画像です

高齢者が電話の音が聞こえない、あるいは電話には出るものの相手の言葉を何度も聞き返すようになると、家族としては「電話機の音量をもっと大きくすればよいのでは」「高齢だから仕方がないのだろう」と考えがちです。

しかし、電話の聞き取りにくさは単純に音が小さいことだけで起こるとは限らず、加齢による聴力の変化、耳垢や耳の病気、受話器の位置、周囲の雑音、電話機の音質など複数の要因が関係することがあります。

厚生労働省は、加齢に伴う難聴は誰にでも起こり得る一方、聞こえにくいと思った場合には耳鼻咽喉科を受診することを案内しています。加齢性難聴だと思っていても耳垢が詰まっていたり、中耳炎など別の原因が見つかったりする場合があるため、「年齢のせい」と自己判断しないことが大切です。

また、加齢に伴う感音性難聴では、単純に音量を上げればすべての言葉が明瞭に聞こえるとは限りません。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会も、感音性難聴では音質の変化や語音の聞き誤りが生じることがあると説明しているため、本人が「声は聞こえるけれど何を言っているか分からない」と訴えることもあります。

ここでは、高齢者が電話を聞き取れないときに家庭ですぐ確認したいポイントから、音量調整、聞き取りやすい電話機、補聴器、家族の話し方、電話以外の連絡手段、耳鼻咽喉科へ相談したい症状まで詳しく整理します。

高齢者が電話の音が聞こえないときの対策

高齢者が電話の音が聞こえないときは、いきなり大音量の電話機や補聴器を購入するのではなく、まず「呼び出し音が聞こえない」のか「相手の声そのものが小さい」のか「声は聞こえるのに言葉を聞き取れない」のかを分けて考えることが重要です。

同じ「電話が聞こえない」という訴えでも、困っている場面によって必要な対策は大きく異なります。呼び出しに気づけない人なら着信通知を補う工夫が必要ですが、通話中の言葉を聞き取れない人なら受話音量や耳の状態などを確認する必要があります。

家族が実際に電話をかけ、着信から会話終了までのどこで困っているのかを観察すると、必要な対策を絞り込みやすくなります。

受話音量を調整する

相手の声そのものが小さく感じる場合は、最初に電話機の受話音量を確認しましょう。固定電話でも携帯電話でも通話音量を調整できる機種が多く、設定が小さくなっているだけなら、適切な音量へ変更することで聞き取りやすくなる場合があります。

特に家族が電話機を設定した後で音量が変わっていたり、本人が誤ってボタンを押して小さくしていたりすることがあります。高齢者本人だけに設定を任せず、家族が一緒に通話しながら聞き取りやすい音量を確認すると安心です。

  • 受話音量を確認する
  • 最大音量だけで判断しない
  • 家族から実際に電話する
  • 左右の耳で聞こえ方を確認する
  • 設定方法を簡単にしておく
  • 不用意に設定を変えない

ただし、音量を上げれば必ず言葉が明瞭になるとは限りません。感音性難聴では、大きな音を強く感じる一方で、十分な音量があっても言葉を聞き誤ることがあると日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は説明しています。

本人が「声は大きいのに何を言っているか分からない」と話している場合は、さらに音量を上げ続けるのではなく、聞こえの状態そのものを確認することが大切です。

受話器を耳へ正しく当てる

固定電話の受話器を使っている高齢者では、受話器のスピーカー部分が耳の穴からずれているために声が小さく聞こえていることがあります。電話機側の音量に問題がなくても、受話器と耳の位置がずれるだけで聞き取りやすさは変わります。

高齢者本人が普段どのように受話器を持っているか確認し、耳へ適切に当たっているか見てみましょう。腕や肩を動かしにくい人では、受話器を耳の位置まで持っていく姿勢そのものが負担になっている場合もあります。

確認点起きていること対策
受話器の位置耳からずれる当て方を確認
左右の耳聞こえ方が違う聞きやすい側を確認
持つ姿勢腕が疲れる姿勢を見直す
周囲の音会話を邪魔する静かな場所で通話

左右の耳で聞こえ方が大きく異なる人もいるため、本人がどちらの耳で電話を聞いているかも確認してください。ただし、片耳だけの聞こえにくさが新しく生じた場合などは、単に聞きやすい側へ変更して終わらせないことが重要です。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会では、片耳の難聴や急に起こった難聴などでは治療可能な耳の病気が関係する可能性もあるとして、早めの耳鼻咽喉科受診を勧めています。

テレビなど周囲の音を小さくする

高齢者が電話を聞き取れない場合、電話の音だけでなく周囲の雑音にも注目しましょう。テレビを大音量でつけたまま通話していたり、家族の会話や台所の音が重なったりすると、受話器から聞こえる言葉を区別しにくくなることがあります。

特に「静かな部屋なら電話を聞き取れるが、テレビをつけると分からなくなる」という人では、受話音量を上げる前に環境を整えるだけでも会話しやすくなる可能性があります。

  • テレビを消す
  • ラジオを止める
  • 家族の会話を減らす
  • 窓を閉める
  • 静かな部屋へ移動する
  • 通話に集中できる環境を作る

電話の近くへテレビを置いている家庭では、着信時にテレビを消してから受話器を取るという流れを習慣にする方法もあります。本人がリモコン操作を苦手としている場合は、家族が環境を整えておくことも検討しましょう。

音量を競わせるようにテレビも電話も大きくするより、不要な音を減らして必要な声を聞き取りやすくするという考え方が重要です。

ゆっくり区切って話してもらう

高齢者との電話では、相手側の話し方を変えることも大切です。聞こえにくいからといって、家族が一方的に大声で早口のまま話すと、音は大きくても内容を理解しにくいことがあります。

電話では表情や口元などの視覚情報を利用できないため、対面会話より言葉だけに頼る割合が高くなります。短い文章に区切り、一つずつ確認しながら話すと情報を整理しやすくなります。

話し方避けたい例工夫
速度早口少しゆっくり
文章長く続ける短く区切る
重要事項一度だけ伝える復唱して確認
日時曖昧に伝える具体的に伝える
声量怒鳴る明瞭に話す

例えば、「明日の午後に行くから薬を準備しておいてね」と一度に伝えるより、「明日、行きます」「時間は午後2時です」「薬を一緒に確認します」のように内容を分けたほうが確認しやすくなります。

聞き返されたときも、まったく同じ文章をさらに大声で繰り返すだけではなく、言葉を言い換える方法があります。本人の聞こえ方に合わせ、伝わったかを確認しながら会話しましょう。

聞き取りやすい電話機を検討する

現在の電話機では受話音量が不足していたり、ボタン操作が複雑だったりする場合には、高齢者が扱いやすい機能を備えた電話機への変更を検討できます。選ぶときは「高齢者向け」という表示だけではなく、本人が困っている機能を補えるか確認することが重要です。

例えば、通話中の声を聞き取りにくい人なら受話音量を調節しやすいことが重要ですが、着信そのものに気づかない人では呼び出し音や光などの通知方法も確認したいポイントになります。

  • 受話音量を調節しやすい
  • 呼び出し音が分かりやすい
  • ボタンが見やすい
  • 操作手順が少ない
  • 登録番号へ発信しやすい
  • 本人が実際に扱える

高機能な電話機でも、通話開始までに何度もボタンを押さなければならないものは、本人にとって使いにくい場合があります。聞こえへの配慮だけでなく、視力や手指の動かしやすさ、操作を覚えられるかまで含めて選びましょう。

家族が購入する場合は、本人が現在の電話で困っている場面を先に確認し、その問題を解決できる機能へ絞ると選びやすくなります。

着信が聞こえないなら通知方法を変える

電話で会話を始めれば聞き取れるのに、そもそも呼び出し音へ気づけない高齢者もいます。この場合は通話音量ではなく、着信を知らせる方法を見直す必要があります。

電話機によっては呼び出し音量や音色を変更できるものがあります。また、音だけでは気づきにくい人向けに、光など視覚的な方法で着信を知らせる機器が利用できる場合もあります。

困りごと確認する機能目的
着信音が小さい呼び出し音量気づきやすくする
音色が分かりにくい着信音の変更識別しやすくする
音だけでは難しい光による通知視覚でも知らせる
別室にいる子機など近くで気づく

「電話に出ないから認知機能が低下した」と決めつける前に、呼び出し音自体を聞き取れているかを確認することも重要です。厚生労働省も、加齢性難聴に気づくポイントとして電子音などが聞こえにくくなることを挙げています。

本人が生活する場所と電話機が離れている場合には、単純に電話の置き場所が問題になっていることもあります。日中よく過ごす場所を確認して環境を整えましょう。

補聴器を使っているなら電話時の使い方を確認する

すでに補聴器を使用している高齢者でも、電話になると聞き取りにくいことがあります。補聴器の種類や設定、電話機との組み合わせによって使用方法が異なるため、普段の会話が聞こえるから電話も同じように聞こえるとは限りません。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会では、感音性難聴では音を単純に増幅するだけで完全に補えるわけではないことを説明しています。また、補聴器には使用者の聞こえに合わせた調整が重要です。

  • 補聴器の位置を確認する
  • 電話時の設定を確認する
  • 受話器の位置を確認する
  • 音量を上げすぎない
  • 販売店等で使い方を相談する
  • 耳鼻咽喉科でも聞こえを確認する

電話を使うたびに補聴器を外したり、受話器を耳へ強く押し当てたりしている場合には、現在の使い方が適切か専門家へ確認してみましょう。

補聴器を新しく購入する場合も、電話での会話が重要な用途であることを伝え、実際の生活場面を想定して相談することが大切です。

電話以外の連絡手段も用意する

聞こえの状態によっては、電話だけですべての連絡を行うことに無理が生じる場合があります。特に病院の予約時間や家族が訪問する日時など、間違えると困る重要事項は電話だけに頼らない方法を考えましょう。

本人が文字を読めてスマートフォンなどを扱えるなら、メッセージを併用する方法があります。機器操作が難しい場合には、家族が訪問時に予定を紙へ大きく書いて残すなど、本人が利用できる方法を選びます。

連絡方法メリット注意点
電話その場で話せる聞き間違い
メッセージ文字が残る操作が必要
ビデオ通話顔を確認できる機器操作が必要
紙のメモ見直せる訪問が必要
家族の伝言確認できる伝達漏れに注意

電話が聞こえにくい本人へ何度も電話だけで連絡し、「なぜ覚えていないの」と責めるのではなく、聞き間違いが起こりにくい連絡方法へ変更することも大切です。

本人の視力や機器操作の得意不得意も考え、電話と文字など複数の方法を組み合わせると重要な情報を確認しやすくなります。

高齢者が電話を聞き取りにくい理由を知ろう

高齢者が電話を聞き取れなくなったとき、家族は「耳が遠くなった」と一言で表現しがちですが、聞こえ方にはさまざまな状態があります。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会では、難聴について外耳や中耳の障害によって音が小さく聞こえる伝音難聴、内耳などが関係する感音難聴などに分けて説明しています。

電話の音を大きくするだけで改善する場合もあれば、声は聞こえているのに言葉を理解しにくい場合もあるため、本人が何を「聞こえない」と表現しているのかを確認することが重要です。

加齢によって聞こえ方が変化する

厚生労働省は、加齢に伴う難聴を老化現象の一種として、誰にでも起こり得るものと説明しています。一般的には緩やかに進行するため、本人自身が初期の変化へ気づきにくいこともあります。

家族から見ると、テレビの音量が以前より大きくなったり、何度も聞き返したり、電話で話がかみ合わなくなったりすることが変化に気づくきっかけになります。

  • テレビの音量が大きくなる
  • 聞き返しが増える
  • 電話を避けるようになる
  • 電子音に気づきにくい
  • 複数人の会話が難しい
  • 話を推測して返事する

ただし、年齢を重ねた人の聞こえにくさがすべて加齢性難聴とは限りません。厚生労働省も、耳垢の詰まりや中耳炎など別の原因が見つかる場合があることを案内しています。

本人や家族だけで「もう高齢だから」と判断せず、生活に支障が出るほど聞こえにくい場合には耳鼻咽喉科で相談しましょう。

声は聞こえても言葉を聞き取れないことがある

高齢者から「電話の声は聞こえるけれど、何を言っているのか分からない」と言われることがあります。この状態では、単純に受話音量を大きくするだけでは十分に改善しない可能性があります。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、感音性難聴では小さい音が聞こえにくいだけでなく、音質が不自然に聞こえたり、十分に大きな音でも言葉を聞き誤ったりする特徴があると説明しています。

本人の訴え考えるポイント対策例
声が小さい音量受話音量を確認
言葉が分からない明瞭さ耳の状態を相談
電話だけ難しい機器や環境電話機を確認
着信に気づかない呼び出し音通知方法を変更

家族が「聞こえないならもっと大声で話そう」と考えても、本人にとっては声がうるさくなるだけで内容は分からないということもあります。

声量だけではなく、少しゆっくり話す、短く区切る、別の言葉へ言い換えるなど、理解しやすさを意識したコミュニケーションを取りましょう。

電話は視覚情報を使えない

対面での会話では、私たちは声だけでなく相手の表情や口の動き、身振り、周囲の状況などさまざまな情報を使って内容を理解しています。電話ではその多くが利用できません。

そのため、対面では普通に会話できる高齢者でも、電話になると急に聞き返しが増えることがあります。本人が電話を苦手としていても、「対面で話せるのだから耳には問題がない」とは限りません。

  • 口元が見えない
  • 表情が見えない
  • 身振りを使えない
  • 周囲の状況を共有しにくい
  • 音声だけで判断する必要がある
  • 聞き間違いを補いにくい

特に日時、金額、薬の名前など聞き間違えると困る内容については、本人が復唱した内容を確認する方法が役立ちます。

電話での会話だけが難しい場合も本人の努力不足と考えず、機器や話し方、別の連絡手段を組み合わせましょう。

聞き取りやすい電話機は困っている機能から選ぼう

高齢者向けの電話機を探すと、ボタンが大きいもの、音量を調整できるもの、迷惑電話対策機能があるものなどさまざまな製品があります。

しかし、機能が多いほど本人にとって便利になるとは限りません。電話の声が聞こえない人と着信音へ気づけない人では、優先すべき機能が異なります。

現在の電話で困っている場面を具体的に確認し、本人が自分で扱える範囲の機能を選ぶことが失敗を減らすポイントです。

受話音量の調節方法を見る

通話中の相手の声が小さい人では、受話音量をどの程度調節できるかだけでなく、その操作を本人が簡単に行えるか確認しましょう。小さなボタンを何度も押さなければならない機種は、手指や視力に不安がある人には使いにくいことがあります。

また、電源を切ったり受話器を置いたりするたびに設定が戻るかなど、普段の使用方法も確認しておくと安心です。

  • 音量ボタンが見やすい
  • 操作回数が少ない
  • 表示が理解しやすい
  • 設定を維持できる
  • 誤操作しにくい
  • 本人が自分で調節できる

最大音量の大きさだけを比較するのではなく、本人が実際に会話を聞き取りやすいことを優先してください。

極端に大きな音を出すことで解決しようとせず、聞き取りにくさが続く場合は耳鼻咽喉科への相談も組み合わせましょう。

着信を知らせる方法を比較する

呼び出し音が聞こえず電話を取り逃すことが多い場合には、着信通知の方法を確認しましょう。音量だけでなく、音色を変更できるか、視覚的な通知を利用できるかなども比較ポイントになります。

高齢者本人がいつも過ごす部屋と電話機の設置場所が離れているなら、子機などを近くへ置く方法が適する場合もあります。

機能向いている困りごと確認点
大きな呼び出し音着信を聞き逃す音量調整
音色変更着信を識別しにくい聞きやすい音
光による通知音だけでは気づかない見える位置
子機電話から離れている充電や操作

大音量の呼び出し音は本人には役立っても、同居家族や近隣への影響が問題になることがあります。必要以上に音量を上げるのではなく、視覚的な通知なども組み合わせて検討しましょう。

本人が寝室、居間、台所のどこで過ごす時間が長いのかを確認すると、電話機や通知機器を置く場所も決めやすくなります。

操作の簡単さも重視する

聞き取りやすさに優れた電話機でも、電話をかける操作が複雑なら高齢者本人が使わなくなる可能性があります。特に新しい機械の操作を覚えることが負担になっている人では、現在できている操作を大きく変えないことも大切です。

家族への発信が中心なら、よく連絡する相手を登録できる機能や、少ない操作で発信できる機能が便利な場合があります。

  • ボタンが大きい
  • 文字が見やすい
  • 操作が単純
  • よく使う番号を登録できる
  • 受話器を持ちやすい
  • 不要な機能が少ない

家族が便利だと思う機能と、高齢者本人が使える機能は同じとは限りません。購入前には「このボタンを押して、この操作をして」と具体的な使用場面を想像しましょう。

本人が自分で電話をかけられることは、家族への連絡や緊急時の連絡にも関係するため、聞こえだけでなく操作性を含めて選ぶことが重要です。

補聴器を考える前に耳鼻咽喉科へ相談しよう

電話が聞こえない状態が続くと、家族がすぐ補聴器を買ってあげたくなることがあります。しかし、聞こえにくさの原因や程度を確認しないまま機器だけを購入することには注意が必要です。

厚生労働省は、聞こえにくいと思った場合には耳鼻咽喉科を受診し、補聴器の導入を考える場合も自己判断で購入せず、補聴器相談医の資格がある耳鼻咽喉科医へ相談することを推奨しています。

国民生活センターにも、補聴器が耳に合わない、雑音が気になる、返品できないなどの相談が寄せられており、購入前に本人へ合った機器か確認することが重要です。

まず聞こえにくい原因を確認する

高齢者の聞こえにくさは加齢によるものとは限りません。厚生労働省は、加齢性難聴だと思って受診したところ、耳垢が詰まっていたり中耳炎など別の病気が見つかったりする場合があると案内しています。

原因によっては適切な対応で症状の改善が期待できるため、「年齢だから補聴器を買う」という順番ではなく、耳の状態を確認することが重要です。

  • 耳垢が詰まっていないか
  • 中耳炎などがないか
  • 左右差がないか
  • いつから聞こえにくいか
  • 急に悪化していないか
  • 耳鳴りなどがないか

受診時には、「電話で相手の声が分からない」「テレビの音量も大きくなった」「右耳だけ聞きにくい」など、日常生活で困っている具体的な場面を伝えるとよいでしょう。

家族が付き添える場合は、いつ頃から変化したのかなど、本人が気づいていない変化も医師へ伝えられるよう整理しておくと役立ちます。

補聴器は調整を前提に考える

補聴器は単にすべての音を大きくすればよい機器ではありません。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会では、感音性難聴の聞こえ方には小さい音が聞こえないだけでなく、大きい音を強く感じたり、言葉を聞き誤ったりする特徴があると説明しています。

そのため、本人の聴力や生活環境に合わせて適切に調整することが重要です。

確認事項目的注意点
聴力聞こえを把握自己判断しない
装着感継続して使う耳との適合
音の調整聞きやすくする継続調整も考える
電話利用生活場面に対応用途を伝える
試用使用感を確認条件を確認

電話を頻繁に使う人なら、補聴器を相談するときに「家族との電話を聞き取れるようにしたい」という具体的な希望を伝えましょう。

日常会話、テレビ、電話など、どの場面で困っているかによって必要な支援が変わるため、生活上の優先順位を整理しておくことが大切です。

通販だけで決めない

補聴器や聞こえを補助する機器は通信販売でも購入できますが、価格や広告の言葉だけで決めることには注意が必要です。国民生活センターは、補聴器について医師の診断がないまま購入したケースや、試用していない機器が合わずトラブルになったケースなどを紹介しています。

同センターは、聞こえにくいと感じた場合にはまず専門医の診断を受け、契約前に自分に合った機器か十分に確認するよう呼びかけています。

  • 広告だけで決めない
  • 医師へ相談する
  • 試用条件を確認する
  • 返品条件を確認する
  • 本人の装着感を見る
  • 家族も一緒に確認する

家族が本人へのプレゼントとして購入する場合も、本人が実際に装着できるか、操作できるか、音をどのように感じるかを確認できないまま購入すると合わない可能性があります。

補聴器は「買えばその日から何でも聞こえる」と考えず、専門家への相談や適切な調整を含めて検討しましょう。

電話だけに頼らない連絡方法も準備しよう

高齢者の聞こえにくさが強くなると、電話で長い内容や重要事項を伝えること自体が本人の負担になる場合があります。

特に一人暮らしの高齢者では、電話を聞き取れないことによって家族との連絡が減ったり、病院や行政などからの連絡内容を理解できなかったりする可能性があります。

電話を使いやすくする対策と並行して、文字や対面など本人が確実に理解できる連絡方法を用意しておくと安心です。

重要事項は文字でも残す

病院の受診日、家族が訪問する時間、薬に関する連絡など、間違えると困る内容は電話だけで完結させない方法を考えましょう。本人がスマートフォンを扱えるならメッセージを送り、後から見直せるようにする方法があります。

スマートフォンを使わない人なら、訪問時に大きな文字で予定を書き、目につく場所へ置く方法でも構いません。

  • 日時を文字で残す
  • 予定表を使う
  • 大きな文字で書く
  • 見える場所へ置く
  • 電話内容と一致させる
  • 家族間でも共有する

文字で残す場合は情報を増やしすぎず、「10月5日 午前10時 病院」のように重要な部分を簡潔に書くと確認しやすくなります。

聞こえにくさに加えて視力の低下がある人では、小さな文字のメッセージでは別の問題が生じるため、本人が読みやすい大きさも確認しましょう。

ビデオ通話が合う人もいる

スマートフォンやタブレットを使える高齢者では、通常の音声電話よりビデオ通話がコミュニケーションを取りやすい場合があります。相手の顔や口元が見えることで、音声以外の情報も利用できるからです。

一方で、ビデオ通話にはアプリを開く、着信へ応答する、端末を適切な位置へ置くといった操作が必要になります。

方法利点難しい点
固定電話操作に慣れている音声中心
携帯電話持ち運べる画面操作
ビデオ通話顔が見えるアプリ操作
メッセージ文字が残る入力や読字

家族が新しい端末を購入して渡すだけでは使えないこともあるため、本人が一人で着信に応答できるところまで練習することが重要です。

本人が固定電話に慣れているなら無理にすべてをスマートフォンへ変更せず、固定電話を残しながら補助的に別の方法を使うことも検討しましょう。

聞き間違いを前提に確認する

電話で聞き取りにくさがある高齢者へ重要な内容を伝えるときは、「分かった?」と尋ねて「分かった」と返事があっただけで確認を終えないほうがよい場合があります。

本人が聞き取れなかったことを言い出しにくかったり、聞こえた言葉から内容を推測して返事をしたりすることがあるためです。

  • 日時を復唱してもらう
  • 場所を確認する
  • 数字は特に確認する
  • 短く区切って伝える
  • 必要なら言い換える
  • 文字でも残す

「明日の病院は何時だった?」というように、重要な部分だけ本人の言葉で確認してもらうと聞き間違いへ気づきやすくなります。

確認を何度も行うときも本人を試すような口調にせず、電話という聞き取りにくい環境で情報を正確に共有するための工夫として行いましょう。

急に電話が聞こえなくなった場合は早めに受診しよう

以前から少しずつ電話を聞き取りにくくなっていた場合と、昨日まで普通に話せていたのに急に片耳または両耳が聞こえにくくなった場合では意味が異なります。

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、片耳の難聴、急に起こった難聴、変化する難聴、耳鳴りやめまいを伴う難聴などでは、突発性難聴や中耳炎をはじめ治療可能な耳の病気が関係する可能性があるとして、早めの耳鼻咽喉科受診を勧めています。

電話を聞こえないことを高齢だから当然と考えず、「いつから」「どちらの耳が」「どのように」聞こえにくくなったのかを確認しましょう。

急な聞こえの変化は放置しない

高齢者本人が突然「電話が全然聞こえない」と訴えた場合には、電話機の故障だけを疑うのではなく、耳の聞こえそのものが急に変化していないか確認してください。

別の電話機や対面会話でも聞こえにくく、特に片耳だけ急に悪くなった場合には早めに耳鼻咽喉科へ相談することが重要です。

  • 突然聞こえにくくなった
  • 片耳だけ聞こえにくい
  • 耳鳴りが始まった
  • めまいを伴う
  • 耳が痛い
  • 耳だれがある

日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会では、聞こえにくさの起こり方は徐々に進むものから突然生じるものまでさまざまであると説明しています。

急な変化を「年齢のせい」として長期間様子を見るのではなく、耳鼻咽喉科で原因を確認しましょう。

テレビや会話の聞こえ方も確認する

電話だけの問題なのか、日常生活全体で聞こえにくくなっているのかを確認することも大切です。厚生労働省は、加齢性難聴へ気づくポイントとして、テレビの音量が以前より大きくなることや電子音が聞こえにくくなることなどを挙げています。

家族が訪問したときに、電話以外の生活場面も確認してみましょう。

場面確認する変化考えること
電話聞き返しが増えた受話音や聴力
テレビ音量が大きい聞こえの変化
対面会話返事がずれる言葉の聞き取り
電子音気づかない聴力の変化
呼びかけ反応しない聞こえを確認

本人は徐々に起こる変化へ気づかず、「みんなが小さな声で話すようになった」「最近のテレビは音が悪い」と感じていることもあります。

家族が以前との違いを具体的に記録しておくと、医療機関へ相談するときにも状況を説明しやすくなります。

耳鼻咽喉科へ生活上の困りごとを伝える

耳鼻咽喉科を受診するときには、「耳が遠いようです」だけでなく、電話でどのような問題が起きているかを具体的に伝えましょう。聞こえにくさが生活へどの程度影響しているかを共有することが大切です。

例えば、電話の声は聞こえるが言葉を聞き間違える、右耳では電話を聞き取れない、テレビの音も大きくなったなど、具体的な場面を整理します。

  • いつから変化したか
  • 片耳か両耳か
  • 電話以外も聞こえにくいか
  • 耳鳴りがあるか
  • めまいがあるか
  • 生活で何に困っているか

補聴器を検討したい場合も、電話で家族と会話したい、テレビを楽しみたい、病院で説明を聞き取りたいなど具体的な希望を伝えると、生活に合った支援を相談しやすくなります。

家族だけで聞こえの程度を判断せず、医療と生活環境の両方から対策を考えていきましょう。

聞こえ方に合わせて電話と連絡方法を整えよう

高齢者が電話を聞こえないときは、まず「着信音に気づかない」「相手の声が小さい」「声は聞こえるが言葉を理解しにくい」のどこで困っているのかを確認することが重要です。受話音量や受話器の位置、テレビなど周囲の雑音を見直すだけで会話しやすくなる場合もあれば、耳の聞こえそのものを確認したほうがよい場合もあります。

電話機を変更するなら、単純な最大音量だけでなく、本人が受話音量を簡単に調節できるか、着信へ気づきやすいか、ボタンを操作しやすいかを確認しましょう。呼び出し音を聞き取りにくい人では、光など視覚的な通知を利用できる機器が役立つ場合もあります。家族が選ぶときは、多機能さより本人が一人で使えることを優先してください。

会話するときには大声で話すことだけを対策にせず、少しゆっくり話し、短い文章に区切り、聞き取れなかった部分を別の言葉へ言い換える工夫も取り入れましょう。日時や金額、受診予定など重要な情報は復唱してもらい、必要に応じてメッセージや紙の予定表など文字情報も併用すると聞き間違いを減らしやすくなります。

聞こえにくさが続く場合には、加齢によるものと自己判断しないことも大切です。厚生労働省は、加齢性難聴と思っていた人でも耳垢の詰まりや中耳炎などが見つかる場合があるとして、聞こえにくいと感じたときの耳鼻咽喉科受診を案内しています。補聴器を検討するときも、通販などで先に購入するのではなく、聞こえの状態を確認したうえで専門家へ相談しましょう。

特に片耳だけ急に聞こえにくくなった、突然電話の声が聞こえなくなった、耳鳴りやめまい、耳の痛みなどを伴う場合は注意が必要です。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会も、急な難聴や片耳の難聴などでは早めの耳鼻咽喉科受診を勧めています。「高齢だから耳が遠くなった」と決めつけず、いつからどのように変化したかを確認してください。

電話は家族や友人との会話だけでなく、医療機関への連絡や生活上の重要な情報を受け取る手段でもあります。電話機の音量を上げるだけで解決しようとせず、耳の状態、電話機、周囲の環境、相手の話し方、文字による連絡などを組み合わせ、本人が無理なく情報を受け取れる方法を整えていきましょう。

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