認知症の家族と自宅で過ごす時間が長くなると、「何か楽しめる遊びはないだろうか」「高価なレクリエーション用品を買わずに、身近な道具で一緒に過ごしたい」と考えることがあります。
そんなときに役立つのが、折り紙やトランプ、風船、洗濯ばさみなど、100均で手に入りやすい道具を使った遊びであり、特別な設備がなくても、本人の好みや身体の状態に合わせてさまざまな活動を考えられます。
ただし、認知症があるからといって全員が同じ遊びを楽しめるわけではなく、以前から好きだったこと、現在できること、視力や聴力、手指の動かしやすさ、疲れやすさなどによって、適した遊びは大きく異なります。
また、遊びの目的を認知機能の改善だけに限定すると、正解できたかどうかや最後まで続けられたかどうかが気になり、本人にとって楽しい時間ではなくなる可能性があるため、笑顔や会話、達成感、心地よさを大切にすることが重要です。
ここでは、認知症の人が100均グッズで楽しめる遊びを具体的に紹介し、必要な道具、遊び方、難易度の調整方法、向いている人、注意点に加えて、家族が無理なく準備する方法や、本人が嫌がった場合の対応まで詳しく取り上げます。
認知症の人が100均グッズで楽しめる遊びおすすめ8選
100均には、折り紙、トランプ、色画用紙、洗濯ばさみ、風船、紙コップなど、認知症の人との遊びに応用しやすい身近な用品があります。
専用の知育玩具や介護用品を購入しなくても、普段使っている道具を組み合わせることで、指先を動かす活動、色や形を楽しむ活動、会話が生まれる活動などを準備できます。
ただし、100均の商品は店舗や時期によって取り扱いが異なり、すべての商品が110円で購入できるとは限らないため、購入前に価格や大きさ、安全性を確認しましょう。
ここでは、特定の商品名ではなく、100均で探しやすい用品の種類をもとに、家庭で実践しやすい8つの遊びを紹介します。
折り紙遊び
折り紙は、100均で準備しやすく、色を選ぶ、紙を折る、完成したものを飾るといった複数の楽しみ方があるため、認知症の人との活動に取り入れやすい遊びです。
以前から折り紙が好きだった人なら、鶴や花など慣れ親しんだ作品を作ることが楽しみにつながる場合があり、難しい形を折ることが負担になる人でも、紙を半分に折る、色を並べる、ちぎって貼るなどの方法に変更できます。
例えば季節に合わせて春は桜色、夏は青色、秋は紅葉色の折り紙を選び、本人が好きな色を自由に組み合わせるだけでも会話が生まれやすくなり、完成した作品を部屋に飾れば活動した時間を日常生活の中で振り返るきっかけにもなります。
ただし、手指の力が弱い人や細かい作業が難しい人に対して、複雑な折り方を何度も教えたり、折り目が正確でないことを指摘したりすると、本人が自信を失う可能性があるため、作品の完成度よりも色や紙の感触を楽しむことを優先しましょう。
大きめの折り紙を選ぶ、あらかじめ折り目を付ける、家族が一緒に作るなどの工夫をすれば参加しやすくなりますが、紙を口に入れてしまう心配がある場合には使用を避け、本人の状態に合った別の活動を検討してください。
トランプ遊び
トランプは、100均で購入しやすく、数字や絵柄を見比べる遊びから簡単なカードゲームまで、本人の経験や好みに応じて遊び方を変えられる点が魅力です。
以前から七並べや神経衰弱などを楽しんでいた人なら、慣れたルールを使うことで参加しやすくなる場合がありますが、ルールを思い出すことが難しい場合には、赤と黒に分ける、同じ数字を探す、好きなカードを選ぶといった簡単な活動に変更できます。
例えば家族がカードを数枚だけ机に並べ、「赤いカードはどれかな」と一緒に探したり、数字の順番に並べながら会話したりする方法なら、勝敗を競わずに楽しめるため、間違いを指摘されることが苦手な人にも取り入れやすくなります。
ただし、カードが小さくて見えにくい場合や、薄いカードをつまみにくい場合には、文字が大きいものや厚みのあるカードを選び、机の上に滑りにくいマットを敷くなどの工夫が必要です。
また、本人がゲームのルールを理解できないことを責めたり、家族がわざと負ける様子を大げさに見せたりすると不快に感じる場合があるため、対等な相手として接し、本人が楽しめる方法を一緒に選ぶことが大切です。
洗濯ばさみ遊び
洗濯ばさみを使った遊びは、色を選ぶ、つまむ、付ける、外すといった動作を組み合わせられるため、指先を使う活動を好む人に向いています。
100均で購入できる洗濯ばさみと紙皿や厚紙を使えば、紙皿の縁に洗濯ばさみを付けて花のような形にしたり、同じ色の洗濯ばさみを並べたりする遊びを簡単に準備できます。
例えば赤い洗濯ばさみを三つ、青い洗濯ばさみを三つ用意し、家族が「好きな色から付けてみようか」と声をかける方法なら、数字を正確に数えることが難しい場合でも、色や形を楽しみながら参加できます。
一方で、洗濯ばさみのばねが強いと指先に痛みが出たり、皮膚を挟んだりするおそれがあるため、購入前に開閉の軽さを確かめ、本人の手指の状態に合わせて使うことが重要です。
関節に痛みがある人や手の力が弱い人には無理に使わせず、洗濯ばさみを色別に分けるだけの活動へ変更するほか、小さな部品の誤飲や破損したばねによるけがにも注意し、必要に応じて家族がそばで見守りましょう。
風船遊び
風船遊びは、椅子に座ったままでも取り入れやすく、家族と一緒に風船を軽く打ち返すことで、身体を動かす楽しさや自然な会話につながる場合があります。
100均で販売されている風船を使い、机を挟んでゆっくり転がしたり、手の届く範囲で軽く打ち返したりする方法なら、激しい運動を避けながら遊び方を調整できます。
例えば本人と家族が向かい合って座り、「こちらへどうぞ」と声をかけながら風船を転がすだけでも、一緒に活動している感覚が生まれやすく、昔から球技を好んでいた人なら、懐かしい思い出を話すきっかけになることもあります。
ただし、風船を追いかけて急に立ち上がると転倒につながる可能性があるため、必ず安定した椅子を使い、床に障害物を置かず、無理に遠くへ飛ばさないようにしましょう。
割れる音が苦手な人、驚きやすい人、風船の破片を口に入れるおそれがある人には適さない場合があり、ゴム製品へのアレルギーにも注意が必要なので、本人が嫌がる様子を見せたらすぐに中止してください。
紙コップ積み
紙コップ積みは、100均の紙コップを並べたり重ねたりするだけで始められるため、準備に時間をかけたくない家庭でも取り入れやすい遊びです。
最初は二つの紙コップを重ねるだけにして、本人が楽しそうなら三段の塔にしたり、色付きの紙コップを使って模様を作ったりするなど、無理のない範囲で遊び方を広げられます。
例えば家族が紙コップを一つ置き、本人がその上にもう一つ重ねる共同作業にすれば、複雑な説明をしなくても一緒に遊びやすく、完成した塔を見て「高くなったね」と会話することもできます。
紙コップは軽いため、積み上げたものが倒れても比較的大きな衝撃になりにくい一方で、机から落ちたコップを拾おうとして無理に身体をかがめたり、椅子から立ち上がったりしないよう配慮が必要です。
また、紙コップを口に入れる、破って小さくするなどの行動が見られる場合には誤飲や窒息につながるおそれがあるため使用を控え、本人が安心して扱える大きさや素材の道具へ変更しましょう。
色合わせ遊び
色合わせ遊びは、色画用紙や大きめの色付きカードなどを使い、同じ色を探したり好きな色を選んだりする活動であり、難しいルールを覚えなくても参加しやすい点が特徴です。
100均で購入できる色画用紙を赤、青、黄色などに分け、同じ色を重ねるだけでも遊びになりますが、本人が色を区別しにくい場合には、色数を減らしたり明暗の差が大きい組み合わせを使ったりすると参加しやすくなります。
例えば赤と黄色の二色だけを机に置き、「今日はどちらの色が好き」と尋ねる方法なら、正解を求めずに本人の好みを聞くことができ、選んだ色から花や食べ物、季節の思い出へ話題を広げることもできます。
ただし、視力や色の見え方には個人差があり、色を間違えたことを繰り返し指摘すると本人が遊びを嫌がる可能性があるため、正誤の判定よりも選ぶ楽しさを大切にしましょう。
また、紙の角で皮膚を傷つけないように角を丸くする、滑りにくいマットを使う、細かいカードを避けるなどの工夫をすれば、手指の動きが難しい人にも取り入れやすくなります。
ぬり絵遊び
ぬり絵は、100均で購入できる色鉛筆やクレヨン、ぬり絵帳を使って始められる活動であり、好きな色を選んだり絵柄について話したりする楽しみがあります。
花や動物、季節の風景など本人が親しみを感じる絵柄を選ぶと取り組みやすく、細かい部分を塗ることが難しい場合には、大きな面積を自由に塗れる絵柄へ変更できます。
例えば桜の絵を見ながら「昔はどこへお花見に行った」と話しかけたり、本人が選んだ色について「きれいな色だね」と感想を伝えたりすると、作品を完成させることだけでなく会話そのものを楽しめます。
ただし、色鉛筆を強く握ることが難しい人には太めの筆記具を選び、先のとがった道具でけがをする心配がある場合には、安全性の高い素材を検討しましょう。
また、本人が塗りたくない部分まで家族が勝手に手を加えたり、色の選び方を訂正したりすると楽しさが失われることがあるため、本人の表現を尊重し、完成しなくても満足できる活動にすることが大切です。
季節の工作遊び
季節の工作遊びは、色画用紙、シール、折り紙、紙皿などの100均用品を組み合わせ、春の花、夏のうちわ、秋の紅葉、冬の飾りなどを作る活動です。
季節に合わせた題材は昔の行事や暮らしを思い出すきっかけになる場合があり、本人が経験してきた生活や好きだったことを会話に取り入れやすい点が魅力です。
例えば秋には赤や黄色の紙を使って紅葉の飾りを作り、「昔はどこへ紅葉を見に行った」と話しかけることで、工作だけでなく本人の思い出を聞く時間にもできます。
ただし、はさみやカッター、細かな装飾品を使う作業はけがや誤飲の危険があるため、必要に応じて家族が材料を事前に切っておき、本人には貼る、並べる、色を選ぶなど安全に参加できる工程を担当してもらいましょう。
完成した作品を飾る場合には本人の希望を確認し、子ども向けの工作を一方的に勧めるのではなく、大人としての好みや経験を尊重して題材を選ぶことが重要です。
100均の道具を選ぶときに大切なポイント
認知症の人との遊びに使う道具は、安さや種類の豊富さだけで選ぶのではなく、本人が安全に扱えるか、興味を持てるか、負担なく参加できるかを考えることが大切です。
100均にはさまざまな用品がありますが、子ども向け玩具や工作用品がそのまま認知症の人に適しているとは限らず、誤飲、転倒、けがなどの危険がないか確認する必要があります。
また、本人が以前から好きだった活動や慣れ親しんだ道具を選ぶことで、初めて見る複雑な玩具よりも自然に参加できる場合があります。
本人の好みを優先する
遊びを選ぶ際には、認知症の進行度だけで判断するのではなく、本人がこれまで何を楽しんできたかを大切にしましょう。
例えば昔から裁縫や手芸が好きだった人には折り紙や色合わせ、球技が好きだった人には風船遊び、カードゲームを楽しんでいた人にはトランプなど、経験に近い活動を選ぶと参加しやすくなる場合があります。
ただし、以前好きだったことを今も楽しめるとは限らないため、本人の表情や反応を見ながら、無理に続けさせないことが重要です。
- 昔から好きだったこと
- 現在興味を示すこと
- 得意だった作業
- 疲れにくい活動
- 本人が選びたいもの
厚生労働省の認知症に関する本人ガイドや意思決定支援の考え方でも、本人の希望や意思を尊重することが重視されているため、家族が一方的に遊びを決めるのではなく、本人に選んでもらう機会を作りましょう。
「今日は折り紙とトランプのどちらにする」と二つの選択肢を示す方法なら、選択肢が多すぎて迷いやすい人にも取り入れやすくなります。
安全に使える道具を選ぶ
100均の用品を遊びに使う場合には、誤飲や窒息、転倒、指先のけがなどにつながる危険がないかを確認することが重要です。
特に小さなビーズやボタン、磁石、電池を使う玩具などは、本人が口に入れてしまう可能性がある場合には避ける必要があります。
また、風船の破片、折れたプラスチック部品、洗濯ばさみのばねなども危険になる場合があるため、使用前後に破損がないか確認しましょう。
| 道具 | 注意したいこと |
|---|---|
| 折り紙 | 誤飲や紙の角 |
| 洗濯ばさみ | 指挟みや部品の破損 |
| 風船 | 破片の誤飲や転倒 |
| 紙コップ | 落下物を拾う際の転倒 |
| 色鉛筆 | 先端によるけが |
遊びの途中で本人が立ち上がったり、床に落ちた道具を拾おうとしたりする場合には、家族が近くで見守り、無理な姿勢を取らないように配慮してください。
安全性に不安がある場合には、無理に道具を使わず、歌を聴く、写真を見る、会話をするなど、別の活動へ変更することも大切です。
価格より使いやすさを見る
100均の用品は比較的安価に準備できますが、価格だけで選ぶと、本人にとって小さすぎる、軽すぎる、持ちにくいなどの問題が生じる場合があります。
例えばトランプは文字が大きいもの、折り紙は大きめのもの、洗濯ばさみは開閉しやすいものを選ぶことで、本人が参加しやすくなる可能性があります。
また、100均には110円以外の商品もあるため、複数の道具をそろえる場合には予算を確認し、最初から大量に購入しないことが大切です。
- 文字や絵柄の見やすさ
- 持ちやすい大きさ
- 軽すぎない素材
- 手入れのしやすさ
- 破損しにくい構造
最初は折り紙やトランプなど一種類だけを用意し、本人が楽しめるか確認してから別の用品を追加すると、使わない道具が増えることを防ぎやすくなります。
購入した用品が本人に合わない場合には、無理に使い続けず、別の用途へ回したり、違う遊びへ変更したりする柔軟さも必要です。
認知症の状態に合わせて遊び方を変えよう
認知症の人が遊びを楽しめるかどうかは、診断名や進行度だけで決まるものではなく、本人の好み、身体の状態、その日の体調、周囲の環境などによって変わります。
同じ折り紙でも複雑な作品を作ることを楽しむ人もいれば、色を選ぶだけで満足する人もいるため、活動の難易度を柔軟に調整することが大切です。
また、本人ができないことを探すのではなく、現在できることや楽しめることを見つける姿勢が、無理のない活動につながります。
軽度の人には選択肢を残す
比較的自分で活動を進められる人には、家族がすべての手順を決めるのではなく、本人が遊びの内容や進め方を選べるようにすることが大切です。
例えばトランプのルールを本人が覚えている場合には、簡単な色分けだけを勧めるのではなく、本人が希望するカードゲームを一緒に楽しむ方法があります。
一方で、以前できていた遊びが難しくなった場合には、本人の自尊心を傷つけないよう、自然にルールを簡単にしたり、家族が協力したりする工夫が必要です。
- 本人に遊びを選んでもらう
- 慣れたルールを活用する
- 難しさを柔軟に調整する
- 正解より楽しさを重視する
本人が難しい遊びに挑戦したいと考えている場合には、失敗を避けさせるために一方的に簡単な活動へ変更するのではなく、本人の希望を聞きながら必要な支援を考えましょう。
認知症があっても本人の意思や好みは大切にされるべきものであり、遊びを通じて自分で選ぶ機会を持てることにも意味があります。
難しい場合は工程を減らす
遊びの手順を覚えることが難しい人には、一度に説明する内容を減らし、一つの動作だけで参加できる方法へ変更すると取り組みやすくなります。
例えば折り紙なら一回だけ折る、トランプなら同じ色を探す、紙コップなら一つずつ重ねるなど、短い説明で始められる活動が向いている場合があります。
ただし、簡単にしすぎると本人が退屈に感じることもあるため、本人の表情や反応を見ながら、ちょうどよい難しさを探すことが大切です。
| 遊び | 簡単にする方法 |
|---|---|
| 折り紙 | 一回だけ折る |
| トランプ | 二色に分ける |
| 紙コップ | 二つだけ重ねる |
| 色合わせ | 二色から選ぶ |
| 工作 | 貼る工程だけ行う |
家族が手順を説明するときには、早口で続けて話すのではなく、一つずつ短く伝え、本人が動作する時間を十分に取るようにしましょう。
途中で分からなくなった場合も間違いを指摘するより、家族が自然に手本を見せたり、一緒に進めたりするほうが楽しさを保ちやすくなります。
重度の人には感覚を楽しむ活動を選ぶ
言葉での説明や複雑な動作が難しい人には、色を見る、音を聴く、柔らかい素材に触れるなど、感覚を通じて楽しめる活動が向いている場合があります。
例えば色のはっきりした折り紙を見比べたり、好きだった歌を聴きながら紙を選んだりする方法なら、複雑なルールを理解しなくても参加できる可能性があります。
ただし、認知症が進んでいるからといって子ども扱いすることは避け、本人が大切にしてきた趣味や生活経験を尊重して活動を選びましょう。
- 好きな色を見る
- 慣れた音楽を聴く
- 安全な素材に触れる
- 家族と一緒に選ぶ
- 短時間で終える
小さな部品や口に入れやすい素材は誤飲の危険があるため避け、本人が嫌がる音や触感を無理に与えないことが重要です。
反応が少ない場合でも、表情や身体の動き、視線などから本人の気持ちを丁寧に確認し、心地よく過ごせることを優先しましょう。
自宅で遊びを続けるための工夫
100均の道具を使った遊びは、特別な準備をしなくても始めやすい一方で、家族が毎回新しい内容を考えようとすると負担になることがあります。
認知症の人との活動では、毎回違う遊びを用意する必要はなく、本人が気に入っている遊びを繰り返したり、季節に合わせて少しだけ内容を変えたりする方法でも十分です。
また、遊びを続けること自体を目的にせず、本人と家族が無理なく楽しい時間を過ごせることを優先しましょう。
短時間から始める
認知症の人との遊びは、最初から長時間の予定を組むのではなく、本人の体調や集中できる時間に合わせて短く始めることが大切です。
例えば折り紙を一枚だけ折る、トランプを数枚並べる、紙コップを三つ重ねるなど、数分で終えられる活動なら、本人が疲れる前に区切りを付けやすくなります。
ただし、適切な時間は人によって異なるため、何分続けなければならないと決めるのではなく、本人が楽しんでいるか、疲れていないかを見ながら調整しましょう。
- 一つの遊びから始める
- 疲れる前に休憩する
- 本人の表情を見る
- 途中でやめてもよい
- 同じ遊びを繰り返してよい
遊びの途中で眠そうになったり、落ち着かない様子を見せたりした場合には、無理に続けず休憩や別の活動へ切り替えることが大切です。
本人が楽しそうにしている場合でも、家族が疲れているときには短く終えるなど、双方にとって無理のない時間にしましょう。
失敗を指摘しない
認知症の人との遊びでは、正しい答えや完成度を重視しすぎると、本人が失敗を恐れて参加しにくくなる場合があります。
例えばトランプの数字を間違えたり、折り紙の形が崩れたりしても、すぐに訂正するのではなく、本人が楽しんでいるかを優先しましょう。
また、家族が過度に褒めすぎると子ども扱いされていると感じる人もいるため、本人の年齢や経験を尊重した自然な声かけが大切です。
| 避けたい声かけ | 言い換え例 |
|---|---|
| 違うよ | 一緒にやってみようか |
| さっき教えたでしょ | もう一度見てみよう |
| 早くして | ゆっくりで大丈夫 |
| ちゃんと作って | 好きな形でいいよ |
本人が間違いを気にしている場合には、家族が自然に手伝ったり、遊び方を簡単にしたりすることで、負担を減らせる場合があります。
遊びを通じて本人の能力を評価するのではなく、一緒に過ごす時間を楽しむ姿勢を大切にしましょう。
嫌がったら無理に誘わない
認知症の人が遊びを嫌がる場合には、本人の気分や体調、遊びの内容が合っていない可能性があるため、無理に参加させないことが大切です。
家族としては楽しんでほしいと思っていても、本人が興味を持てない活動を続けさせると、不快感や抵抗感につながる場合があります。
そのため、遊びを断られたときには理由を問い詰めず、別の時間に誘ったり、本人が好きな活動へ変更したりする方法を考えましょう。
- 本人の意思を尊重する
- 無理に説得しない
- 時間帯を変えてみる
- 別の遊びを提案する
- 休息を優先する
例えば折り紙を嫌がる場合でも、昔の写真を見る、好きな音楽を聴く、家族とお茶を飲みながら話すなど、別の過ごし方なら楽しめることがあります。
遊びに参加しないことを問題と考えるのではなく、本人がそのとき何を望んでいるかを尊重することが重要です。
100均の遊びは本人の楽しさを第一に選ぼう
認知症の人が100均グッズで楽しめる遊びには、折り紙、トランプ、洗濯ばさみ、風船、紙コップ、色合わせ、ぬり絵、季節の工作などがあり、身近な道具を使いながら本人の好みや身体の状態に合わせて活動を工夫できます。
ただし、遊びによって認知症そのものが改善したり、進行を確実に防げたりするわけではないため、認知機能への効果を過度に期待するのではなく、本人が楽しいと感じることや、家族と穏やかな時間を過ごせることを大切にしましょう。
道具を選ぶ際には、価格だけでなく見やすさや持ちやすさ、安全性を確認し、小さな部品の誤飲、風船の破片、洗濯ばさみの指挟み、床に落ちた道具を拾う際の転倒などに注意することが必要です。
また、本人ができないことを探すのではなく、これまで好きだったことや現在楽しめることに目を向け、難しい場合には工程を減らし、嫌がる場合には無理に続けないなど、本人の意思を尊重した関わり方を心がけましょう。
100均の道具はあくまで楽しい時間を作るための手段なので、家族が毎回新しい遊びを考える必要はなく、本人が気に入った活動を繰り返したり、会話や音楽など道具を使わない時間を取り入れたりしながら、本人と家族の双方が無理なく続けられる過ごし方を見つけてください。


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