高齢者の冷蔵庫の閉め忘れ対策|気づきやすくする工夫を紹介

住まい・安全
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高齢者が冷蔵庫を閉め忘れることが増えると、家族は「食品が傷まないか」「電気代が増えないか」「認知症の始まりではないか」と心配になることがありますが、一度の閉め忘れだけで原因を決めつける必要はありません。

冷蔵庫のドアが半開きになる背景には、閉めたつもりになっているだけでなく、食品や保存容器がドアに当たっている、ドアポケットへ物を詰め込みすぎている、閉めるために必要な力を出しにくい、ドアアラームが鳴っても聞こえにくいなど、家電や身体機能に関係する原因も考えられます。

そのため最初から「本人に何度も注意する」という方法だけで対応するのではなく、冷蔵庫の中を整理して自然に閉まりやすくする、閉めた後に確認する習慣を作る、ドアアラームが付いた冷蔵庫を活用するなど、閉め忘れても気づける仕組みを作ることが大切です。

現在は一定時間ドアが開いていると音や表示で知らせる冷蔵庫があるほか、対応機種ではスマートフォンへドアの閉め忘れを通知できる機能もあり、本人がアラームへ気づきにくい家庭や離れて暮らす親を見守りたい家庭では選択肢になります。

ここでは、高齢者が冷蔵庫を閉め忘れるときに試したい対策をはじめ、半開きになりやすい原因、ドアアラームやスマートフォン通知の活用方法、食品を詰め込みすぎない工夫、家族の声かけ、もの忘れなどほかの生活変化が増えている場合の相談先まで、本人を責めずに続けやすい方法を紹介します。

高齢者が冷蔵庫を閉め忘れるときの対策

高齢者の冷蔵庫の閉め忘れ対策では、「開けたら必ず閉めて」と何度も注意するだけでなく、本人が意識しなくても閉め忘れに気づきやすい環境へ変えることが重要です。

本人は閉めたつもりでも食品が挟まって半開きになる場合もあれば、次の家事へ意識が移って閉めること自体を忘れる場合もあるため、実際にどのような状況で起きているのかを確認します。

冷蔵庫内の整理、確認動作の固定、ドアアラーム、スマートフォン通知などを組み合わせ、本人の注意力だけへ頼らない方法を選びましょう。

特に一人暮らしでは家族が毎回確認できないため、本人が自分で気づける仕組みと、必要に応じて家族も異変を把握できる仕組みを分けて考えると対策しやすくなります。

ドアアラームを活用する

冷蔵庫の閉め忘れが増えている場合に最初に確認したいのが、現在使用している冷蔵庫にドアアラームが搭載されているかどうかです。

例えば日立の冷蔵庫には、対象となるドアを一定時間開けたままにすると音や表示で知らせる機種があり、閉め忘れに本人が自分で気づくための仕組みとして利用できます。

料理中に食材を出した後、そのまま別の作業へ移ってしまう人でも、アラームが鳴ることで「冷蔵庫を閉めていなかった」と気づくきっかけになります。

ただしドアアラームが付いていても、高齢者本人が音を聞き取りにくい場合や、アラームが何を意味しているのか理解できない場合には十分な対策になりません。

  • アラーム機能の有無
  • 鳴り始めるまでの時間
  • 本人が音を聞き取れるか
  • 表示でも確認できるか
  • 対象となるドア
  • 設定を変更していないか

まず家族が本人と一緒に冷蔵庫のドアを開け、実際にどのような音が鳴るのかを確認し、「この音が鳴ったら冷蔵庫を見る」と意味を共有しておくと活用しやすくなります。

アラーム音が聞こえない場合は本人へ繰り返し注意するのではなく、別の通知方法や冷蔵庫そのものの見直しを検討しましょう。

閉めた後に一度押す

冷蔵庫のドアを閉めたつもりでもわずかに浮いてしまう人には、ドアを戻した後に手で軽く押し、閉まったことを確認する動作を習慣にする方法があります。

「冷蔵庫を閉める」という曖昧な行動だけでは確認したか分からなくなることがありますが、「ドアを戻す、最後に一度押す」という二段階の動作にすると終了を確認しやすくなります。

特に食品や保存容器がわずかに当たっていると、一見閉まったように見えてもドアが戻ることがあるため、閉めた後に確認する習慣が役立つ場合があります。

ただし強く押さなければ閉まらない状態なら、高齢者本人の力不足だけを問題にするのではなく、庫内の物の配置やドアパッキン、設置状態なども確認する必要があります。

動作確認すること
食品を取り出す必要な物だけ出す
ドアを戻す最後まで動かす
軽く押す浮いていないか確認
目で見る隙間がないか確認
離れるアラームが鳴らないか確認
異常がある家族などへ伝える

確認方法を増やしすぎると毎回の操作が面倒になるため、本人が覚えやすい一つの動作へ絞ることがポイントです。

例えば「閉めたら一回押す」と家族内で言葉を統一し、本人が無理なく続けられる習慣にしましょう。

冷蔵庫の中を整理する

ドアの閉め忘れに見えても、実際には庫内の食品や保存容器が当たり、ドアを最後まで閉じられていないことがあります。

高齢者の注意力へ原因を求める前に、冷蔵庫を正面から確認し、棚から食品が飛び出していないか、ドアポケットへ大きな容器を詰め込んでいないか、引き出しが最後まで収まっているかを確認しましょう。

物が多い冷蔵庫では目的の食品を探す時間も長くなり、ドアを開けた状態で奥まで手を伸ばす必要があるため、必要な食品を見つけやすい配置へ変えることも閉め忘れ対策になります。

本人がよく使う牛乳、飲料、調味料などは取り出しやすい位置へまとめ、使用頻度の低い食品は別の位置へ整理すると、ドアを開けている時間を短くできます。

  • 棚から物を飛び出させない
  • ドアポケットへ詰め込みすぎない
  • 引き出しを最後まで戻す
  • よく使う食品を手前へ置く
  • 同じ種類をまとめる
  • 不要な食品を整理する

家族が整理するときは、本人が普段使っている食品の場所をすべて変更すると探せなくなる可能性があるため、本人と一緒に使いやすい配置を決めることが大切です。

冷蔵庫を閉めやすくするだけでなく、食品を見つけやすくするという視点で整理すると日常の使いやすさも改善できます。

確認メモを貼る

冷蔵庫を閉めること自体を忘れやすいものの、文字を見れば行動できる人では、目に入りやすい場所へ短い確認メモを貼る方法があります。

長い説明文を書くより、「ドアを閉める」「最後に一度押す」など一つの行動だけを大きな文字で表示すると、冷蔵庫から離れる前に確認しやすくなります。

メモを貼る位置は冷蔵庫の中央とは限らず、本人が食品を取り出した後に自然と視線を向ける取っ手付近など、実際の動作を見ながら決めます。

ただし家の中へ注意書きを大量に貼ると必要な表示が目立たなくなり、本人が監視されているように感じる場合もあるため、表示は必要最小限にしましょう。

表示方法ポイント
文字短くする
大きさ読みやすくする
内容一つの行動に絞る
位置自然に目へ入る場所
色背景と区別しやすくする
枚数増やしすぎない

メモを見ても行動へ結びつかない場合は、文字を増やすのではなく、アラームや家電の通知など別の方法へ変更したほうがよい場合があります。

本人がメモを嫌がる場合も無理に貼らず、本人が受け入れやすい対策を一緒に探してください。

スマホ通知を利用する

本人が冷蔵庫のアラームへ気づきにくい場合や、離れて暮らす家族も閉め忘れを把握したい場合には、対応する冷蔵庫のスマートフォン連携機能が選択肢になります。

日立では2026年モデルを含む対応機種でスマートフォン連携機能が提供されており、対象となるドアの閉め忘れをプッシュ通知で知らせる機能があります。

パナソニックにも対応機種でドアの開閉状況などをアプリから確認し、ドアの閉め忘れを通知する機能があるため、冷蔵庫を買い替える場合はこうした見守り機能も比較材料になります。

本人がスマートフォンを使わない家庭でも、機種やサービスの仕様によって家族側で情報を受け取れる可能性があるため、購入前に対応端末やアカウント、通信環境などの条件を確認しましょう。

  • 閉め忘れ通知の有無
  • 通知対象のドア
  • 対応スマートフォン
  • 無線LAN環境
  • アプリ登録の方法
  • 家族との共有方法

スマートフォン通知は閉め忘れへ気づく手段であり、外出先から物理的にドアを閉じられるわけではないため、通知後に誰が対応するのかも考えておく必要があります。

一人暮らしの親を離れた場所から見守る場合は、通知が来たときに本人へ電話するのか、近くの家族へ連絡するのかなど対応方法まで決めておくと安心です。

よく使う食品を手前に置く

冷蔵庫の奥にある食品を探す時間が長く、その間に別のことへ意識が移ってしまう人では、日常的に使う食品を手前へまとめる方法が役立ちます。

朝食で毎日使う食品や飲み物などを決まった場所へ置けば、ドアを開けてから「どこにあっただろう」と探す時間を減らせます。

また、食品を探すために複数の棚や引き出しを同時に開ける必要がなくなれば、最後にどのドアを閉めるのか分からなくなる場面も減らせます。

家族が買い物を手伝っている場合には、新しい食品を空いている場所へ適当に入れるのではなく、牛乳はここ、作り置きはここなど大まかな定位置を決めると使いやすくなります。

食品置き方の例
毎日の飲み物取りやすい位置
朝食用同じ棚へまとめる
作り置き見える場所
調味料定位置を決める
使用頻度が低い物奥側へ置く
期限が近い物手前へ置く

高い棚や低すぎる引き出しへ頻繁に使う食品を置くと、取り出すこと自体が負担になるため、本人の身長や身体状態に合わせて位置を決めましょう。

本人が一人でも「どこに何があるか」を把握できる状態を作ることが、ドアを開けている時間の短縮にもつながります。

一度に必要な物を出す

料理中に冷蔵庫を何度も開閉している人では、必要な食品を一度に取り出してから調理を始める習慣へ変えることで、閉め忘れる機会そのものを減らせます。

例えば朝食なら牛乳、バター、ヨーグルトなど毎回使う物をまとめて取り出し、ドアを閉めてから食卓へ運ぶ方法にすると、開閉回数を少なくできます。

ただし冷蔵が必要な食品を長時間室温へ放置する方法ではないため、必要な分だけ取り出し、使用後は適切に冷蔵庫へ戻すことが基本です。

本人が複数の食品を一度に持つと落としてしまう場合には、軽いトレーへまとめるなど、安全に運べる方法を検討します。

  • 使う物を先に決める
  • 必要な分だけ出す
  • トレーを利用する
  • 開閉回数を減らす
  • 使ったら戻す
  • 最後にドアを確認する

調理の手順を大きく変更すると混乱する人もいるため、本人が長年続けてきた方法を尊重しながら、一番負担の少ない部分だけ変えていきましょう。

閉め忘れ防止の目的は料理方法を細かく管理することではなく、本人が安全に冷蔵庫を使い続けられる仕組みを作ることです。

ドア周辺の異常を確認する

何度きちんと閉めても冷蔵庫のドアが浮いてくる場合には、本人の閉め忘れではなく、冷蔵庫側に原因がないかを確認する必要があります。

食品や袋が挟まっている、引き出しが奥まで戻っていない、ドアポケットへ物を入れすぎている、パッキン周辺に汚れや異物があるなど、物理的に閉まりにくくなる原因はいくつか考えられます。

本人が「確かに閉めた」と話しているのに何度も半開きになる場合は、その言葉を否定する前に、家族が実際に同じ冷蔵庫を開閉して状態を確認しましょう。

冷蔵庫本体の傾きやドア部品などについて気になる点がある場合には、自分で分解や調整をせず、取扱説明書を確認したうえでメーカーや販売店へ相談します。

確認場所見ること
棚食品が飛び出していない
引き出し最後まで入っている
ドアポケット詰め込みすぎていない
パッキン異物がない
ドア自然に浮かない
本体異常がない

高齢者本人へ注意しても改善しないときほど、機械側や収納方法の問題を一度切り分けることが重要です。

正常に閉められる状態を整えてから、それでも閉め忘れが続くのかを確認すると原因を判断しやすくなります。

閉め忘れる原因を整理しよう

高齢者が冷蔵庫を閉め忘れる原因は一つではなく、単純なうっかりから、ドアが重い、アラームが聞こえない、食品が挟まっている、複数の作業を同時にしているといったさまざまな可能性があります。

さらに、冷蔵庫以外でも物忘れや生活上の失敗が増えている場合には、認知機能を含めた身体状態の変化を確認したほうがよいこともあります。

閉め忘れた回数だけで判断せず、「いつ起きるのか」「本人は閉めたつもりなのか」「ほかにも変化があるのか」を整理すると必要な対策を選びやすくなります。

別の作業へ意識が移る

料理中は冷蔵庫から食品を出すだけでなく、鍋を見る、食器を準備する、電話に出るなど複数の作業が重なるため、途中で別のことへ注意が移るとドアを閉める動作が抜けることがあります。

特に「冷蔵庫を開ける、食品を探す、取り出す、閉める」という一連の動作の途中で家族から話しかけられると、どこまで行ったのか分からなくなる人もいます。

このような場合は本人へ集中するよう求めるだけでなく、冷蔵庫を開けている間はほかの作業を始めない、必要な物を出したら先にドアを閉めるという順番を固定すると分かりやすくなります。

  • 先に使う食品を決める
  • 必要な物だけ取り出す
  • すぐドアを閉める
  • 閉めてから次へ移る
  • 途中で話しかけすぎない
  • 一度に複数作業をしない

本人が長年料理をしている場合は、家族から細かな手順を指示されることへ抵抗を感じる可能性もあるため、「忘れないようにしなさい」と叱る形にならないよう配慮します。

本人自身も閉め忘れを気にしているなら、どの順番なら使いやすいかを一緒に考えましょう。

ドアを閉める力が弱い

本人は閉め忘れているのではなく、ドアを動かす力が弱くなり、最後まで閉じ切れていないことも考えられます。

大型冷蔵庫のドアや食品を多く入れたドアポケットは扱いにくくなることがあり、肩や腕を動かしにくい人ではドアを十分に押せない場合があります。

また、車椅子や歩行器を使用している人では、冷蔵庫の正面へ近づきにくいため、斜めの位置から手を伸ばして閉めることで最後まで力を伝えにくいこともあります。

状態確認すること
ドアが重い本人が最後まで動かせるか
肩が上がらない取っ手へ届くか
握力が弱い取っ手を扱えるか
車椅子を使用正面へ近づけるか
歩行器を使用開閉時に邪魔にならないか
痛みがある無理な動作をしていないか

腕や肩の動きが原因なら、閉め忘れ防止メモだけでは解決しないため、冷蔵庫の配置や使う棚の位置など身体面に合わせた工夫が必要です。

急に腕へ力が入りにくくなった、痛みが強くなったなどの変化がある場合は、必要に応じて医療機関へ相談してください。

アラームが聞こえていない

冷蔵庫にドアアラームが付いているのに閉め忘れが続く場合は、本人がアラーム音へ気づいているかを確認しましょう。

テレビを大きな音量で見ているときや、冷蔵庫から離れた部屋へ移動した後ではアラームを聞き取りにくくなることがあります。

また、音そのものは聞こえていても「何の音か分からない」と感じている場合には、家族と一緒に実際のアラームを確認して意味を共有する必要があります。

  • 音が聞こえるか
  • 何の音か分かるか
  • 別室でも聞こえるか
  • テレビ使用中も気づくか
  • 表示を確認できるか
  • スマホ通知を使えるか

音へ気づきにくい人では、スマートフォン通知に対応した冷蔵庫など、別の方法で知らせられる仕組みを検討する価値があります。

冷蔵庫以外でも電話や玄関チャイムなど生活に必要な音を聞き取りにくくなっている場合には、聴こえの状態についても確認してみましょう。

冷蔵庫を使いやすい環境へ変えよう

閉め忘れを防ぐには本人の記憶や注意だけへ頼るより、冷蔵庫を開けてから閉めるまでの動作を短くし、迷いにくい環境へ変えることが効果的です。

食品が多すぎる、目的の物が見つからない、頻繁に使う食品が高い場所や奥へ置かれている状態では、冷蔵庫を開けている時間が長くなります。

本人が自分で食事を準備できる力を残しながら、よく使う食品へすぐ手が届き、使用後は簡単に戻せる状態を目指しましょう。

食品を詰め込みすぎない

冷蔵庫の中へ食品を詰め込みすぎると、必要な物を探すために長時間ドアを開けるだけでなく、容器や袋がドアに挟まって閉まりにくくなることがあります。

一人暮らしの高齢者では、同じ食品を何度も買ってしまったり、食べ切れない量の作り置きが残ったりして、気づかないうちに庫内がいっぱいになることもあります。

家族が訪問したときには、期限だけを見るのではなく、本人が何をどこへ置いているのか、同じ食品が大量にないか、扉へ干渉している物がないかを確認します。

  • 同じ食品を整理する
  • 空容器を片付ける
  • 奥の食品を確認する
  • 期限が近い物を手前へ置く
  • 大きな容器を整理する
  • ドア周辺を空ける

家族が勝手に食品を捨てると本人が不安になったり、必要な物までなくなったと感じたりすることがあるため、可能な範囲で本人と確認しながら整理しましょう。

物を減らすこと自体ではなく、本人が食品を見つけやすく、冷蔵庫を確実に閉められる状態を作ることが目的です。

使う場所を分かりやすくする

食品の置き場所が毎回変わると、冷蔵庫を開けてから探す時間が長くなるため、日常的に使う物は大まかな定位置を決めると便利です。

例えば朝食用の食品を同じ棚へまとめ、飲み物はドアポケット、作り置きは目の高さ付近というように、本人が覚えやすい区分にします。

必要であれば棚へ短い表示を付ける方法もありますが、細かく分類しすぎると戻す作業が難しくなるため、本人が理解できる程度にとどめます。

場所置く物の例
目の高さよく使う食品
手前期限が近い食品
同じ棚朝食用の食品
ドアポケット日常的な飲み物
奥側使用頻度が低い物
低い場所無理なく取れる物

本人の身長や腕の動きによって使いやすい高さは異なるため、一般的な収納方法より本人が無理なく出し入れできる位置を優先してください。

一度配置を決めた後も、本人が使いにくそうなら固定観念にとらわれず変更しましょう。

買い替えでは通知機能も見る

冷蔵庫が古くなり買い替えを検討している場合には、容量や省エネ性能だけでなく、ドアの閉め忘れへ気づける機能も比較ポイントになります。

現在は一定時間ドアが開いていると本体から知らせる機能に加え、対応機種では無線LANへ接続してスマートフォンへ閉め忘れを通知できる製品もあります。

離れて暮らす親のために選ぶ場合は、高機能であるほどよいとは限らず、本人が普段の開閉や温度設定を迷わず行えることを優先したうえで、家族向けの通知機能を検討しましょう。

  • ドアアラームがある
  • 通知までの時間を確認する
  • 表示が見やすい
  • 取っ手を扱いやすい
  • 本人が開閉しやすい
  • スマホ連携に対応する

スマートフォン連携には対応機種、通信環境、アプリ、アカウント設定などが必要になるため、購入時には家族が初期設定やその後の管理をできるかも考えておきます。

冷蔵庫を買い替えるほどではない場合は、まず現在の機種のアラーム機能や取扱説明書を確認し、使える機能を活用しましょう。

閉め忘れ以外の生活変化にも目を向けよう

冷蔵庫を一度閉め忘れたという事実だけで認知症と判断することはできず、年齢を重ねれば誰でもうっかりすることはあります。

一方で、冷蔵庫だけでなく火の消し忘れ、同じ食品の繰り返し購入、薬の飲み忘れ、約束そのものを忘れるなど以前にはなかった生活上の変化が重なっている場合には、閉め忘れ対策とは別に相談を考えることも大切です。

政府広報でも加齢によるもの忘れと認知症によるもの忘れには違いがあり、認知症に似た状態を引き起こす別の病気などもあるため、気になる変化がある場合には適切な相談や診断につなげることが重要とされています。

ほかの家事も確認する

冷蔵庫の閉め忘れが増えたときには、本人を試すような質問をするのではなく、普段の家事で以前と違う困りごとが増えていないか自然に確認しましょう。

例えば電子レンジの操作が分からなくなった、洗濯機の手順を間違える、同じ食品を何度も買う、ゴミ出しの日を頻繁に間違えるなどの変化があるかを見ます。

一つ一つは誰にでも起こり得る失敗ですが、複数の生活場面で以前と異なる状態が続く場合には、本人の生活を支える方法を広く考えるきっかけになります。

  • 火の消し忘れがある
  • 薬を頻繁に忘れる
  • 同じ食品を何度も買う
  • 家電操作を迷う
  • 予定を忘れることが増えた
  • 金銭管理が難しくなった

家族が変化を記録しておくと、医療機関や地域包括支援センターなどへ相談するときにも具体的な状況を伝えやすくなります。

失敗を一覧にして本人へ突きつけるのではなく、支援方法を考えるための情報として扱うことが大切です。

叱るより仕組みを変える

冷蔵庫の閉め忘れを見つけるたびに「また開いている」「何度言えば分かるの」と叱っても、原因が記憶や身体機能、冷蔵庫の構造にある場合には改善しにくいことがあります。

本人も閉めたつもりだった場合には、強く責められることで自信を失ったり、冷蔵庫を使うこと自体を避けたりする可能性があります。

まず閉め忘れが起きる場面を確認し、食品が挟まっているなら整理し、音へ気づかないなら通知方法を変えるというように原因へ合わせて対策します。

原因対策の方向
食品が挟まる庫内を整理する
閉めたつもりになる最後に押して確認する
アラームが聞こえない別の通知を検討する
探す時間が長い定位置を決める
別の作業へ移る手順を固定する
生活変化が多い相談先につなげる

本人が自分で対策を選べる状態なら、「どれなら続けやすいか」を一緒に決めることで生活へ取り入れやすくなります。

家族がすべて管理するのではなく、本人が冷蔵庫を安全に使える方法を残すことを目標にしましょう。

気になる変化は早めに相談する

冷蔵庫の閉め忘れに加えて、もの忘れや家事の失敗が以前より明らかに増え、本人の日常生活へ影響している場合には、家族だけで原因を決めず相談することが大切です。

政府広報では認知症に関する相談先として、かかりつけ医、医療機関のもの忘れ外来、地域包括支援センターなどが紹介されています。

認知症に似た状態を引き起こす身体の病気などもあるため、「冷蔵庫を閉め忘れるから認知症だ」と家族だけで判断するのではなく、気になる変化を具体的に伝えて相談します。

  • かかりつけ医
  • 地域包括支援センター
  • もの忘れ外来
  • 利用中のケアマネジャー
  • 地域の高齢者相談窓口
  • 必要に応じた専門医療機関

相談するときは「最近物忘れがある」という抽象的な説明だけでなく、「冷蔵庫を週に何度も開けたままにする」「同じ食品を何度も購入する」など生活上の具体例を伝えると状況を共有しやすくなります。

本人が受診や相談へ抵抗を感じる場合には、まず家族だけで地域包括支援センターなどへ相談し、どのように話を進めればよいか助言を受ける方法も考えられます。

本人の注意力だけに頼らず閉め忘れを防ごう

高齢者が冷蔵庫を閉め忘れるときには、本人へ何度も「閉めて」と注意するより、まず食品や容器が挟まっていないか、ドアを最後まで動かせるか、アラームを聞き取れているかなど、実際に閉め忘れが起きる原因を一つずつ確認することが重要です。

本人が閉めること自体を忘れやすい場合には、ドアを戻した後に一度押す動作を習慣にする、短い確認メモを使う、必要な食品を取り出しやすい位置へ整理するなど、冷蔵庫を開けてから離れるまでの手順を簡単にすると続けやすくなります。

現在使用している冷蔵庫にドアアラームが付いているなら実際に本人が音へ気づけるかを確認し、買い替えの時期であれば、一定時間の開放を知らせる機能やスマートフォンへ閉め忘れを通知できる対応機種なども比較すると、本人の注意だけへ頼らない環境を作れます。

一方で、一度の閉め忘れだけから認知症と決めつけることはできないため、冷蔵庫以外にも薬の飲み忘れ、同じ食品の繰り返し購入、家電操作の混乱など以前にはなかった生活上の変化が増えていないかを確認し、気になる状態が続く場合はかかりつけ医や地域包括支援センターなどへ相談しましょう。

閉め忘れ対策の目的は本人を監視したり失敗を責めたりすることではなく、食品を安全に保ちながら本人がこれまで通り冷蔵庫を使える生活を支えることなので、庫内整理、確認習慣、アラーム、家族への通知などから本人に合う方法を組み合わせ、状態が変化したときには対策も見直していくことが大切です。

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