実家じまいの片付け費用はいくら?業者依頼と自分で片付ける場合を比較

介護する家族
※イメージとして作成した画像です

実家じまいを考え始めたとき、最初に気になるのが片付けにいくらかかるのかという問題ではないでしょうか。

長年住み続けた実家には家具や家電、衣類、食器、布団、思い出の品などが数多く残っていることがあり、家族だけで片付けられるのか、専門業者に依頼すると何十万円も必要になるのか、費用の見当がつかずに困る人も少なくありません。

特に親が介護施設へ入居した場合や、亡くなった親の家を売却する場合には、片付ける期限が決まっていることもあり、時間を優先して業者へ一括で依頼するか、自分たちで少しずつ整理して費用を抑えるかという判断が必要になります。

実家じまいの片付け費用は、家の間取りだけで決まるものではなく、家財の量、搬出経路、作業人数、廃棄物の処理方法、買取できる品物の有無などによって大きく変わり、同じ3LDKでも十数万円で済むケースと数十万円以上になるケースがあります。

また、実家じまいには家財の片付けだけでなく、売却や解体、相続登記、庭木の処理、公共料金の解約などが関係する場合もあるため、片付け費用と家全体を処分する費用を分けて考えなければ、予算を大きく見誤る可能性があります。

実家じまいの片付け費用はいくらかかる

実家じまいの片付けを業者へ依頼する場合、ワンルーム程度なら数万円から、一戸建て全体では数十万円になることがありますが、全国一律の公定料金や確定した平均金額があるわけではありません。

2026年に公表されている民間業者の料金調査では、1R・1Kで約1万5,000円から9万円、3DK・3LDKで約8万円から44万円、4LDK以上で約10万円から50万円程度という幅のある目安が示されており、実際の請求額は荷物の量や作業条件によって変動します。

したがって、相場表は予算を考えるための出発点として利用し、実際には現地を確認してもらったうえで、複数の業者から同じ条件で見積もりを取ることが重要です。

間取り別の料金目安

実家じまいの片付け費用を把握するときには、まず家の間取りを基準に大まかな予算を考える方法がありますが、間取りが同じでも残っている家財の量によって金額は大きく変わります。

例えば2026年7月時点の民間事業者による公開料金の集計では、1R・1Kが約1万5,000円から8万8,000円、2DK・2LDKが約4万円から33万円、3DK・3LDKが約8万円から44万円という目安が紹介されています。

これらは複数業者の公表料金を集めたものであり、実際に作業した家庭の全国平均ではないため、最低価格で必ず片付けられるという意味ではありません。

間取り片付け費用の参考範囲
1R・1K約1.5万〜8.8万円
1DK・1LDK約3万〜22万円
2DK・2LDK約4万〜33万円
3DK・3LDK約8万〜44万円
4LDK以上約10万〜49.5万円

例えば3LDKの実家でも、家具が少なく整理が進んでいる場合と、押し入れや物置に大量の荷物が残っている場合とでは必要な作業員数やトラックの台数が異なるため、料金が数十万円単位で変わる可能性があります。

参考金額は実家じまい案内所の2026年7月時点の料金集計に基づくものであり、予算を確定させる際には現地見積もりで処分対象と作業範囲を確認しましょう。

一軒家の片付け費用

一軒家の実家じまいでは、居室だけでなく台所や押し入れ、納戸、物置、車庫、庭などにも家財が残っていることが多く、マンションよりも片付けの範囲が広くなりやすい傾向があります。

例えば4LDKの家であっても、生活していた部屋が限られていれば比較的短時間で整理できる場合がありますが、長年使っていない二階の部屋や屋外倉庫に大量の荷物があると、想定より多くの作業時間が必要になることがあります。

また、大型家具を二階から階段で運び出す場合や、家の前にトラックを停められない場合には、搬出に必要な人数や時間が増え、料金が上がる可能性があります。

一軒家の見積もりでは、建物の床面積だけでなく、屋根裏や床下収納、庭の物置、車庫などを含めてどこまで片付けるのかを業者へ伝えることが重要です。

さらに、古い家には家電リサイクルの対象となる製品や、通常の家庭ごみとして処分できない品物が残っていることもあるため、処分方法と追加費用を事前に確認する必要があります。

一軒家を丸ごと片付ける場合には、間取り別の最低料金だけを見て予算を決めず、建物全体の家財量と搬出条件を踏まえて見積もりを比較しましょう。

荷物の量による違い

実家じまいの片付け費用を大きく左右するのは家財の量であり、部屋数が少なくても物が多ければ作業費用が高くなることがあります。

例えば同じ2LDKでも、家具と家電が数点残っているだけの部屋と、床が見えないほど衣類や雑貨が積み重なっている部屋では、仕分けにかかる時間も運び出す荷物の量も大きく異なります。

また、長年住んだ実家では、使っていない食器や布団、贈答品、書類などが収納に残っていることが多く、見た目には片付いていても実際の処分量が多い場合があります。

  • 大型家具の数
  • 家電製品の台数
  • 衣類や布団の量
  • 押し入れの収納物
  • 物置や車庫の荷物
  • 処分に手間がかかる品物

そのため、見積もりを依頼する前に、家の中を写真に撮って荷物の量を確認し、残す物と処分する物を大まかに分けておくと、業者との認識の違いを減らせます。

ただし、費用を抑えようとして無理に重い家具を動かすと転倒やけがにつながるため、自分で整理する範囲は安全に作業できる物に限ることが大切です。

人件費の仕組み

実家じまいの片付け料金には、家財を仕分けたり運び出したりする作業員の人件費が含まれることが多く、必要な人数と作業時間によって金額が変わります。

例えば荷物の少ない部屋であれば少人数で短時間の作業が可能な場合がありますが、大きな一軒家では複数人が一日以上かけて片付けることもあり、その分だけ費用が増える傾向があります。

また、食器や書類を一つずつ確認する必要がある場合には、単純に家具を運び出す作業よりも仕分けの時間が長くなるため、貴重品の探索や細かな分類を依頼するかどうかも料金に影響します。

業者によっては作業員数と時間を明示する場合もあれば、家財の量に応じた定額料金として提示する場合もあるため、見積書に含まれる作業内容を確認することが重要です。

さらに、エレベーターのない集合住宅や狭い階段のある家では、搬出の負担が大きくなることがあり、通常より作業員を増やす必要が生じる場合もあります。

見積もりを比較するときには、金額の安さだけでなく、何人で何時間作業する予定なのか、追加作業が発生した場合にどのような料金になるのかを確認しましょう。

処分費用の内訳

実家じまいの片付け費用には、不用品を運び出す作業費だけでなく、廃棄物を適切に処理するための費用が関係します。

家庭から出る廃棄物は一般廃棄物に該当するため、自治体の収集制度や、必要な許可を持つ事業者による収集運搬など、法令に沿った方法で処理することが重要です。

例えば家具や布団などは自治体の粗大ごみ制度を利用できる場合がありますが、家電リサイクル法の対象となるテレビや冷蔵庫、洗濯機、エアコンなどは別の手続きが必要になります。

品目主な処分方法
一般的な家庭ごみ自治体の分別収集
大型家具粗大ごみ収集など
テレビ・冷蔵庫など家電リサイクル制度
パソコンメーカー回収など
消火器など専用の回収ルート

また、業者へ依頼する場合には、見積書に廃棄物の収集運搬や処分に関する費用が含まれているか、どの事業者が処理するのかを確認することが大切です。

一般廃棄物の処理に関する基本的な注意点は環境省の案内などでも確認できるため、安さだけを理由に処分方法が不明な業者へ任せないようにしましょう。

追加料金が発生する条件

実家じまいの片付けで予算を超えやすい原因の一つが追加料金であり、最初の見積もりに含まれていなかった作業が必要になると、請求額が増える場合があります。

例えば二階から大型家具を運び出す作業や、エアコンの取り外し、物置の解体、特殊な清掃などが別料金になっている場合には、当初の提示額より高くなる可能性があります。

また、現地を確認せず写真だけで概算見積もりを出した場合には、実際の荷物が想定より多いことを理由に料金が変更されることもあるため、契約前に金額の確定条件を確認することが重要です。

  • 階段での大型家具搬出
  • トラックの追加
  • エアコンの取り外し
  • 物置や倉庫の整理
  • 害虫駆除や特殊清掃
  • 遠方への出張作業

国民生活センターでも遺品整理サービスの契約に関するトラブルが取り上げられており、料金やキャンセル条件を十分に確認しないまま契約すると、思わぬ負担が生じるおそれがあります。

そのため、見積書には作業範囲と追加料金の条件を明記してもらい、当日に作業内容が変わる場合には、必ず事前に金額の説明と同意を求めることが大切です。

遠方の実家を片付ける費用

実家が遠方にある場合には、片付け業者へ支払う費用だけでなく、家族が現地へ移動する交通費や宿泊費も含めて予算を考える必要があります。

例えば新幹線や飛行機を利用して何度も実家へ通う場合には、一回の移動費がそれほど高くなくても、片付けが長期化すると合計額が大きくなることがあります。

また、仕事の休暇を取って片付けを進める場合には、交通費以外にも時間的な負担が生じるため、自分たちで片付けるほうが必ず安いとは限りません。

遠方の実家では、事前に写真や動画を使って荷物の状況を確認し、貴重品や残したい物だけを家族が整理して、残りの搬出を業者へ依頼する方法も考えられます。

ただし、立ち会いなしで作業を依頼する場合には、鍵の管理方法や貴重品が見つかった際の連絡方法、作業完了後の写真報告などを契約前に確認することが重要です。

遠方からの実家じまいでは、業者料金だけでなく、家族の移動回数や仕事への影響も比較し、無理なく進められる方法を選びましょう。

片付け以外に必要なお金

実家じまいでは、家財の片付けが終わればすべて完了するとは限らず、その後に家の売却や解体、相続手続きなどが必要になる場合があります。

例えば親が亡くなって空き家になった実家を売却する場合には、不動産会社への仲介手数料や登記関係の費用、必要に応じた修繕費などが発生する可能性があります。

また、古い建物を解体して土地を売る場合には、片付け費用とは別に解体工事費が必要となり、建物の構造や面積、立地条件によって総額が大きく変わります。

さらに、空き家を保有し続ける場合には、固定資産税や火災保険、草木の管理、建物の維持費などが継続して発生することもあります。

そのため、家財の片付けを依頼する前に、実家を売るのか、貸すのか、解体するのか、当面保有するのかを整理しておくと、不要な作業や二重の支出を避けやすくなります。

実家じまい全体の予算を考える際には、片付け業者の見積もりと不動産に関する費用を分けて管理し、必要に応じて不動産会社や司法書士などへ相談しましょう。

片付け費用を安く抑える方法

実家じまいの片付け費用を減らしたい場合には、すべてを業者へ任せるのではなく、自分たちで対応できる部分と専門業者に任せる部分を分ける方法が役立ちます。

特に小さな日用品や書類の整理、自治体の粗大ごみ制度の利用、再利用できる家具や家電の売却などを組み合わせることで、業者が運び出す荷物の量を減らせる場合があります。

ただし、費用を節約するために重い家具を無理に運んだり、許可のない業者へ不用品処分を依頼したりすると、けがやトラブルにつながるため、安全性と適法性を優先することが重要です。

自治体の粗大ごみを利用する

実家じまいの費用を抑える方法として、自治体の粗大ごみ収集制度を利用することが挙げられ、対象となる家具や生活用品を計画的に処分できれば、業者へ依頼する荷物の量を減らせる場合があります。

例えば椅子や小型の棚、布団などは自治体の粗大ごみ制度で処分できる場合がありますが、品目ごとの料金や予約方法、収集日、出し方は自治体によって異なります。

また、一度に出せる数量が制限されている地域や、収集まで数週間待つ場合もあるため、家を明け渡す期限が決まっているときには早めの予約が必要です。

  • 対象品目を確認する
  • 収集料金を調べる
  • 必要な予約を行う
  • 搬出場所を確認する
  • 収集日までに準備する

ただし、冷蔵庫や洗濯機など家電リサイクル法の対象製品は通常の粗大ごみとして出せないため、販売店や指定引取場所などの適切な回収方法を確認する必要があります。

自治体の収集を利用する場合でも、大型家具を屋外まで運べない人は搬出支援の有無を相談し、安全に作業できる範囲で利用しましょう。

売れる物を先に仕分ける

実家に残っている家財の中には、買取店やリユースサービスを通じて売却できるものが含まれている場合があり、処分する前に価値を確認することで片付け費用を抑えられる可能性があります。

例えば比較的新しい家電や状態のよい家具、ブランド食器、貴金属、骨董品などは買取対象になることがありますが、品物の状態や需要によって査定額は大きく異なります。

また、古い家具だから必ず価値があるわけではなく、搬出費用が査定額を上回る場合もあるため、売却によってどの程度の手取りが残るかを確認することが重要です。

品物確認したい点
家電製造年と動作状態
家具ブランドと傷み
貴金属素材と重量
骨董品専門査定の必要性
食器ブランドと保存状態

ただし、親が存命の場合には所有者である親の意思を尊重し、家族の判断だけで思い出の品や高価な物を売却しないことが大切です。

また、買取額を大きく見込んで片付け予算を組むと、査定結果によって資金計画が崩れる可能性があるため、売却できた金額は費用を減らす補助的なものとして考えましょう。

業者へ任せる範囲を絞る

実家じまいの片付け費用を減らすには、家族が対応できる小物の仕分けと、業者へ任せる大型家具の搬出などを分ける方法があります。

例えば衣類や書類、食器などを家族が少しずつ整理し、重いタンスやベッド、家電の運び出しを業者へ依頼すれば、作業時間や処分量を減らせる可能性があります。

また、貴重品や思い出の品を事前に取り分けておくことで、業者に細かな仕分けを依頼する必要がなくなり、作業内容を簡潔にできる場合があります。

  • 書類の確認は家族
  • 貴重品の保管は家族
  • 小物の分別は可能な範囲で家族
  • 大型家具の搬出は業者
  • 危険な作業は専門業者

ただし、家族が遠方に住んでいる場合や高齢で体力に不安がある場合には、自分たちで作業するための交通費や時間的な負担が増えることもあります。

費用だけでなく、作業に必要な日数や家族の健康状態も比較し、無理なく進められる範囲を決めることが大切です。

業者選びで確認したい費用の注意点

実家じまいの片付けを業者へ依頼するときには、料金の安さだけでなく、作業内容や廃棄物の処理方法、追加料金の条件などを確認する必要があります。

特に大量の家財を一度に処分する場合には、契約後に費用が増えたり、貴重品を誤って処分されたりすると、金銭面だけでなく精神的な負担も大きくなります。

安心して依頼するためには、複数の業者から同じ条件で見積もりを取り、何が料金に含まれているかを比較することが重要です。

複数の見積もりを比較する

実家じまいの片付けを依頼する際には、一社だけの見積もりで決めず、可能であれば複数の業者から料金と作業内容を確認することが大切です。

例えば同じ3LDKの片付けでも、ある業者は仕分けや清掃まで含めた料金を提示し、別の業者は搬出だけを基本料金としている場合があるため、金額だけを比較すると判断を誤る可能性があります。

また、見積もり時に物置や庭の荷物を伝えていなければ、契約後に追加料金が発生することもあるため、家全体の状況をできるだけ正確に共有することが重要です。

  • 作業範囲
  • 作業員数
  • 車両台数
  • 処分費用
  • 追加料金の条件
  • キャンセル条件

見積書を比較するときには、最も安い業者を選ぶことだけを目的にせず、必要な作業が含まれているか、処分方法が適切か、説明が分かりやすいかを確認しましょう。

特に高額な契約になる場合には、その場で即決せず、家族と相談する時間を確保してから判断することが大切です。

許可や処分方法を確認する

家庭から出る不用品を処分する場合には、一般廃棄物の収集運搬に関する法令を守る必要があり、片付け業者であれば誰でも家庭ごみを自由に運搬できるわけではありません。

例えば古物商の許可を持っている業者でも、それだけで家庭から出る廃棄物の収集運搬が認められるわけではないため、買取と廃棄物処理を区別して確認する必要があります。

また、産業廃棄物収集運搬業の許可がある場合でも、家庭ごみの収集運搬に必要な許可とは異なるため、許可の種類を確認することが重要です。

業務確認したい内容
家庭ごみの収集運搬一般廃棄物の許可など
中古品の買取古物商の許可
家電リサイクル対象品適切な引取方法
特殊な廃棄物専用の処理ルート

環境省は無許可の不用品回収業者を利用しないよう注意を呼びかけており、不適切な処理や高額請求などの問題を避けるためにも、処分先や処理方法が明確な業者を選ぶことが大切です。

片付けを依頼する業者が廃棄物の収集運搬を直接行うのか、許可を持つ事業者へ委託するのかを確認し、不明な場合には自治体のごみ担当窓口へ相談しましょう。

契約内容を書面で残す

実家じまいの片付けを業者へ依頼する場合には、口頭の説明だけで契約せず、作業内容や料金、キャンセル条件などを書面で確認することが重要です。

例えば見積もり時には追加料金がないと説明されていても、契約書にその内容が明記されていなければ、作業当日に認識の違いが生じる可能性があります。

また、作業中に現金や通帳、印鑑、貴金属などが見つかった場合の取り扱いを決めておくことで、紛失や誤処分のトラブルを防ぎやすくなります。

  • 作業日と作業範囲
  • 支払総額と内訳
  • 追加料金の発生条件
  • キャンセル料
  • 貴重品発見時の対応
  • 作業後の確認方法

国民生活センターでは遺品整理サービスの契約トラブルについて注意喚起しており、見積もりと実際の請求額が異なる場合や、キャンセル時に問題が生じる場合があることを理解しておく必要があります。

契約内容に不安がある場合には、その場で支払いや署名をせず、消費生活センターなどへ相談してから判断することが大切です。

実家じまいを進める順番を整理する

実家じまいの片付け費用を抑えるためには、いきなり業者を呼んで家財をすべて処分するのではなく、家の今後の使い道と残す物を整理してから作業を進めることが重要です。

特に親が存命の場合には、本人の意思を確認せずに家具や思い出の品を処分すると、親子関係のトラブルにつながることがあります。

また、相続した実家を売却する場合には、登記や不動産の状況によって必要な手続きが変わるため、片付けと並行して専門家へ相談することも考えましょう。

残す物を先に決める

実家じまいでは、最初に何を捨てるか考えるよりも、残す必要がある物を決めることが大切であり、これによって貴重品や思い出の品を誤って処分する危険を減らせます。

例えば通帳や印鑑、保険証券、不動産関係の書類、写真、手紙などは、後から必要になる可能性があるため、家具や日用品とは分けて保管することが重要です。

また、親が施設へ入居する場合には、施設で使う衣類や生活用品、本人が大切にしている品物を確認してから、残りの家財を整理するとよいでしょう。

  • 通帳や印鑑
  • 権利関係の書類
  • 保険証券
  • 写真や手紙
  • 貴金属や現金
  • 施設へ持参する生活用品

ただし、親が存命の場合には所有者である親の意思を尊重し、家族が不要だと判断した物でも勝手に処分しないことが大切です。

残す物を先に取り分けておくことで、業者へ依頼する範囲を明確にでき、作業中の確認にかかる時間を減らすことにもつながります。

売却や解体の方針を決める

実家じまいの片付けを始める前には、家を売却するのか、解体するのか、賃貸に出すのか、しばらく保有するのかを考えておくことが重要です。

例えば古い家を売却する場合でも、建物を残したまま売れる可能性があれば、解体費用をかけずに済むことがあります。

一方で、建物の状態が悪く解体が必要な場合には、家財の撤去と解体工事をどのように進めるかによって、作業の順番や費用が変わることがあります。

今後の方針確認したいこと
売却家財撤去の範囲
解体工事費と撤去の分担
賃貸修繕と残置物
保有管理費と維持費

また、相続した不動産については相続登記が必要になる場合があり、2024年4月から相続登記の申請が義務化されているため、名義の状況を確認することも大切です。

片付け費用をかけた後で家の処分方針を変更すると二重の支出が生じる可能性があるため、可能であれば不動産会社などへ相談してから作業範囲を決めましょう。

家族間で費用を共有する

実家じまいでは、片付けを担当する人と費用を支払う人が異なる場合があり、家族間で事前に負担方法を話し合っておくことが重要です。

例えば兄弟姉妹の一人が実家の近くに住んでいて作業を担当し、ほかの家族が費用を分担する場合には、交通費や業者代金をどこまで共有するのかを決めておくと、後から不満が生じにくくなります。

また、親が存命の場合には親自身の財産から片付け費用を支払うことが考えられますが、本人の意思や生活費を尊重し、無理のない範囲で進める必要があります。

  • 費用を支払う人
  • 片付けを担当する人
  • 業者との連絡担当
  • 残す物の判断方法
  • 見積もりの承認方法

ただし、相続が関係する場合には、遺産からの支払い方法や相続人間の合意が問題になることもあるため、家族だけで判断できないときには法律の専門家へ相談しましょう。

費用と役割を最初に共有しておくことで、片付けの途中で判断が分かれた場合にも、落ち着いて話し合いやすくなります。

実家じまいの片付けは総額を把握して進めよう

実家じまいの片付け費用は、間取りや家財の量、搬出条件、作業人数、廃棄物の処理方法などによって大きく変わり、ワンルーム程度なら数万円から、一軒家全体では数十万円以上になる場合があるため、相場表だけで予算を確定させず、現地見積もりで必要な作業を確認することが重要です。

費用を抑えたい場合には、自治体の粗大ごみ制度を利用したり、買取できる品物を先に仕分けたり、家族が安全に対応できる小物の整理だけを行ったりする方法が考えられますが、重い家具の搬出や適切な廃棄物処理が必要な作業は、無理をせず専門業者へ任せることが大切です。

また、業者を選ぶ際には、料金の安さだけでなく、作業範囲や追加料金の条件、家庭ごみの適切な処理方法、貴重品の取り扱い、キャンセル条件などを確認し、複数の見積もりを比較してから契約することで、予想外の請求や誤処分のトラブルを防ぎやすくなります。

さらに、実家じまいでは家財の片付けだけでなく、売却や解体、相続登記、空き家の維持管理などの費用が発生する場合もあるため、家の今後の方針を決めてから片付けを進めることで、不要な作業や二重の支出を避けられる可能性があります。

親が存命の場合には本人の意思を尊重し、相続した実家の場合には家族間で費用や役割を共有しながら、片付けに必要なお金と時間を無理なく管理することが、後悔の少ない実家じまいにつながります。

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